Epilogue ーナミの決意ー
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め続けた。
憎しみよりも愛情を、憎悪よりも誰かを想う愛を
ナミは最後まで憎しみに縛られることはなかった。
その姿の何と美しいことか
「ナミのそんな姿が結果的にアーロンの支配の解放に繋がり、今に繋がっているはずだ」
「……」
我ながらくさいセリフを吐いていると思う。
しかし、ナミの姿が自分をココヤシ村の問題に関わることを決意させたのは事実なのだ。
ここで自分の本心を告げなければ、ナミはずっと悩み続けてしまうかもしれない。
「うん。そうね、そうよね」
見ればナミはアキトの言葉を?みしめるように微笑んでいる。
決して納得したわけではないのかもしれない。
これから納得のいく答えを探していくことになるのかもしれない。
だが、自分とナミはこれから同じ船に乗って海に出るのだ。
彼女が悩んでいるときは少しでも彼女の助けになろうとアキトは決意した。
「それに、ナミには仲間であるルフィ達がいるんだ」
「ルフィ達もきっとナミの助けを求める声に応えてくれたはずだ」
ナミを大切に想う人は数多く存在する。
ココヤシ村のゲンさん然り、ルフィ達然りだ。
「それでも、私の村を救ってくれたのはアキトよ」
ルフィ達がアーロン一味を倒す可能性もあったかもしれない。
しかし、結果的にアーロン一味を殲滅したのはアキトだ。
「誰も傷付くことなく、無傷でアーロンを倒すことが出来たわ」
ゲンさん達の誰一人として死ぬことなく最高の結果を掴み取ることが出来た。
「ノジコも守ってくれたし、あのネズミ大佐も潰してくれたじゃない」
アキトは海軍からノジコを守り、ネズミ大佐を含む海軍の連中が可哀想に見えるレベルで殲滅していた。
ざまぁ、としか思わないが
それにベルメールさんの蜜柑畑を最低限の被害に抑えることが出来たことは感謝している。
「アーロンパークも今となっては存在していない」
アーロンパークはアキトの手によって文字通り跡形も無く消滅した。
ナミにとって忌まわしき過去の象徴であるアーロンパークが存在しないことはとても嬉しいことであった。
「だからね、私、本当にアキトに感謝しているの」
「……」
アキトは静かにナミを見据える。
「アキト、本当にありがとう」
「どういたしまして」
今のナミの笑顔に曇りはない。
本当に心から笑顔を浮かべ、今を生きている。
アキトはナミの感謝の言葉を再び受け取り、もう一度乾杯し、夜を明かした。
外ではゲンさんとノジコが静かに笑っていたことは終ぞナミが気付くことは無かった。
その後、意外にもナミは酒豪であることが判明した。
ナミには勝てなかったよ……
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