支配の終わり
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出した。
先程まで騒いでいた村人達はそんな2人のやり取りを温かい眼差しで見守るでのあった。
「落ち着きましたか、ナミ?」
ナミは皆の前で泣いてしまったことが恥ずかしくなり、顔を真っ赤にする。
ナミは無言でアキトから距離を取る。
羞恥心で前方のアキトの顔を直視出来ない。
そんな様子を周りの村人達は微笑ましそうに見ていた。
「ナミ、少し聞きたいことがあるのですが構いませんか?」
「えっと、何?」
しどろもどろになりながらもナミは答える。
心なしかその顔はまだほんのりと赤いままだ。
「アーロンパーク内にナミの私物はあったりしませんでしたか?」
アキトは頬を右手の人差し指で困ったように掻き、ナミに苦笑いを浮かべて尋ねる。
恐らくナミの私物をアーロンパーク諸共破壊してしまったことに後悔しているのだろうとナミは推測する。
しかし、それは取り越し苦労だ。
「えっと、その、私がこれまで書いてきた海図があったけど、大丈夫。むしろアーロンパークと一緒に壊してくれてすっきりしたから……」
憎きアーロンパークは崩壊し、アーロンに無理やり描かれた海図に心残りなどない。
むしろ手加減なく破壊してくれて清々している。
アキトは彼女のその言葉にどれだけの意味が含まれているのかと考える。
それはきっとナミ本人にしか分からないことだとしても、考えずにはいられなかった。
だが、今の彼女は笑顔を取り戻しつつある。
その事実がアキトには嬉しかった。
村人達がそんな2人の輪に入ろうと駆け寄ろうとし……
全身血だらけの状態でアーロンがアーロンパークの残骸から立ち上がり、再びナミ達の前に立ち塞がった。
「アーロン……ッ!」
「まだ、生きていたのか……ッ!」
「この死にぞこないが……!!」
ゲンさん達は即座に臨戦態勢に移り、憎々し気にアーロンを睨み付ける。
彼らはいつでも攻撃出来る様にアキトの背後で武器を構えた。
アキトはナミを庇う様に再びアーロンを見据える。
「……」
憎々し気に睨み、止めを刺そうとするゲンさん達をアキトは手で制し、この場から避難するように促す。
村人達は渋る様子を見せたが、アキトに再びアーロンを任せることにしたのだろう。
ゲンさんの指示に従い、即座に出来る限り遠くまで非難を開始した。
見ればアーロンはまるで怨念と執念に憑りつかれた様に口を動かし続けている。
アーロンの口から溢れるは人間への憎しみか、それとも別の何かか
何という執念と生命力だろうか
だが、正直、アキトにとってアーロンの人間への憎しみなど至極些細なことだ。
ア
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