ペルソナ3
1827話
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えないし。
「そんな訳で、戸籍も何もない俺が学校に通える訳がない」
「戸籍もないとなると……住む場所はどうしてるんだ?」
そう尋ねてくるのは、心配だ……というのもあるだろうが、それと同様に影時間に対して適性を持ち、ペルソナ使いではなくても戦力として数えられるという意味で俺を心配しているというのもあるんだろう。
まぁ、普通なら身分証や戸籍がない相手にアパートやマンションを貸すような者はいない。
もしそんな状況で俺が泊まる場所をどうにかするとすれば、それこそ自分でアパートやマンションを借りるのではなく、誰かの家に転がり込むといった真似をする必要がある。
だが……それは、あくまでも普通の場合であれば、だ。
つまり、普通でなければそれは幾らでも手段があるという事。
例えば、不法入国者の為に用意された古いアパートとか。
「ま、その辺は何とかなった。大体、金があれば大抵は何とかなるしな」
「む? そうか。正確なところを聞きたいが、今はそれは置いておくとしよう。とにかくアルマー、岳羽、荒垣の3人でタルタロスに挑んでいる……という認識でいいのか?」
どうやら、ようやく話が本筋に戻ったらしい。
「ああ。今のところは14階で小ボスを倒したところまでだ」
「……そうか」
俺の言葉にショックを受けた様子の桐条。
特に真田は悔しげな表情を浮かべている。
それでも俺を睨み付けたりといった真似をするのではなく、自分の不甲斐なさを悔やんでいる辺り、見所はあると言ってもいい。
ここで、何故自分達に黙ってタルタロスを攻略したといった事や、14階まで攻略したというのは嘘だろう、と。そんな風に絡んでくるような相手であれば、これから先色々と面倒になっていたのは間違いない。
だが、こうしてみる限りそういう性格ではないのは明らかだった。
荒垣から聞いた話では、かなりの負けず嫌いらしいが。
「それで、小ボスとは何か聞いてもいいか?」
「ああ。もっとも、それは俺が適当に名付けただけだがな。5階、10階、14階には、雑魚シャドウは存在しない。その代わり、本来ならその階層にはいないだろう強力なシャドウだけがいる。それと、他の階層に比べるといい物が入ってるだろう宝箱もあるな」
「……ほう、それはいい知らせだ。だがそうか。私達はまだそこまで到達していなかったが、そのようなシャドウが……」
実際に、桐条と真田が何階まで到達していたのかは、俺には分からない。
だが、5階の小ボスを倒していなかったということは、最高でも4階までという事になるだろう。
「ま、そこまで心配する必要はないと思うけどな」
「……それは、どういう意味だ?」
「今のところ、小ボスが復活したといった様子はない。勿論俺達がタルタロスに挑
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