ペルソナ3
1826話
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光館学園でも人気のあるゆかりはともかく、俺の場合は桐条にとって全く見知らぬ人物だ。
一応俺が以前気配遮断を使って月光館学園の中に入った時に、桐条や真田の姿は見ているが、あくまでもそれは俺が向こうから見えない状況であっての事だ。
「ああ、こいつ等をお前達に紹介したくてな」
「……紹介? それは一体……とにかく、今は理事長もまだ帰ってきてないし、それからでも……」
そう言った瞬間、世界は変わる。
日付が変わり、影時間になったのだ。
1日と1日の隙間にある、そんな時間に。
そして……俺とゆかりの方を見ている桐条と真田の2人は、驚愕に目を見開いていた。
当然だろう。向こうにとって、俺達はあくまでも普通の人間という認識なのだ。
そうである以上、影時間になった瞬間に俺達は棺になっていなければおかしい。
にも関わらず、影時間になっても俺達はこうして普通に人間のままだ。
そうなれば、俺達がどんな存在なのかを知るのは、桐条や真田達にとっても難しい話ではない。
『なっ!?』
そして当然のように、桐条と真田は俺とゆかりの姿を見て驚愕の声を上げる。
それでも敵と判断して攻撃体勢を取らなかったのは、俺達2人を連れてきたのが荒垣だった為か。
「荒垣……もしかして、この2人は……」
ペルソナ使いなのか。
そう言おうとした桐条だったが、荒垣は困ったように帽子の上から頭を掻く。
「桐条の言いたい事は分かるが、半分だけ正解だ。そっちの岳羽は、ペルソナを出せる。だが、そっちのアルマーは影時間の中でも動けるが、ペルソナは出せない」
「それは、まだペルソナを出せるところまで覚醒していないという事か?」
俺の方を見ながらそう告げる桐条が若干残念そうに見えるのは、桐条の中では戦力=ペルソナ使いという認識があるからだろう。
それは、決して間違っている訳ではない。
実際、あくまで俺がイレギュラーなだけであって、実際にはこの影時間の中では桐条の認識で間違いないのだから。
「そうかもしれねえが……」
そこで一旦言葉を止めた荒垣は、俺の方に視線を向けてくる。
それに俺は頷くと、次の瞬間俺は空間倉庫からゲイ・ボルグを取り出す。
「うおっ!」
「なっ!?」
「……やっぱりそうなるよな」
俺が何もない場所からいきなりゲイ・ボルグを取り出したのを見て、桐条と真田の2人は驚愕の声を発し、それを見ていた荒垣はどこか呆れたようにそう言い、ゆかりはそんな荒垣の様子を見て頷いていた。
「俺は基本的にペルソナを使わないで、生身で戦っている。主な武器はこの槍と、魔法だ。ただし、この場合の魔法というのはペルソナやシャドウが使う魔法ではなく、全く別系統の魔法だけどな」
「……別系統の魔法?
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