ペルソナ3
1826話
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が2人だけとなると、色々と勘ぐる奴とかが出てきそうだが。
ただ、どちらも学校内では一定の影響力を持っているらしいし、そう考えれば迂闊な事も言えないのだろう。
ともあれ、そんな寮を見ていると、やがて荒垣が口を開く。
「よし、じゃあ行くけど構わねえか?」
既に時刻は11時55分を回っている。
このままうかうかしていれば、影時間になってしまうだろう。
いやまぁ、俺達が影時間の中でも普通に動けるという事を示すには、別に影時間になってから寮を訪ねても構わないんだけどな。
ともあれ、荒垣は俺達を率いてそのまま寮の前に行く。
そしてチャイムを鳴らし、数秒。
「誰だ、こんな時間に」
不機嫌そうにしながら扉を開けたのは、真田。
いや、日付が変わる時間にこうして寮に尋ねてきたのだから、常識外れだと不機嫌になるのは分かる。
だが、そんな風に不機嫌だった真田は、扉を開けた先にいたのが荒垣だと知ると目を大きく開く。
「シンジ!? お前、戻ってきたのか!?」
あー……なるほど。元々荒垣はこの寮に住んでいたのを、何らかの理由で出ていったのだ。
であれば、こうして荒垣がやって来たのを見て、そう勘違いしてもおかしくはない。
「アキ、残念だが違う。ちょっとお前と桐条に会わせたい奴がいてな。それでやって来た」
「……会わせたい奴? その2人か?」
「ああ。……悪いが、中に入ってもいいか? 春が近くても、夜だとそれなりに寒い」
そう告げる荒垣だが、2月の日中にポートアイランド駅の近くにいるのを思えば、そんなに寒さに差はないと思うんだが。
「は? いや、けど……分かるだろ? お前、一体何を考えてるんだよ?」
「その辺りの説明は、後でする」
「……ちっ、分かった。けど、事情はきちんと説明して貰うからな」
そう告げ、真田は扉を開けて寮の中に俺達を案内する。
そうして寮の中に入ると……
「なんともはやまぁ」
思わずといった感じで、俺の口からそんな呟きが出る。
元々、この寮はホテルだったという話は聞いている。
それを考えれば、入ってすぐの場所にリビングと言ってもいい場所があっても、そんなにおかしくはないのだろう。
ただ、普通に寮というイメージを持ってる限りでは、とてもではないがこの光景を目にすれば驚くだろう。
「明彦、どうした? ……うん? 荒垣と……そっちは、岳羽だったか。もう1人は見たことがない相手だが」
リビングに置かれているソファに座りながら紅茶を飲んでいた女……桐条美鶴が、俺達の方を見て最初は嬉しそうに、そして訝しそうに……最後に不審そうにと表情を変えていく。
言うまでもなく、荒垣、ゆかり、俺の順番だ。
いやまぁ、知り合いの荒垣と、月
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