暁 〜小説投稿サイト〜
蛇の血をひく日向の子とやりたい放題の剣客たち
第02話 転生の特典は何ですか?
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――マムシよ、どうやら余の本体が捕らえられたようである

 心の中に直接話しかけて来たのは五尾のイルカ馬と父から呼ばれていた穆王(こくおう)だ。
 人柱力の父に封じられていた五尾だが、僕が生まれたときから何故か精神的なパスが繋がっていた。

 赤ん坊や幼児期のときは舌足らずで会話もできなかったので、
 退屈だった僕は精神世界で五尾と毎日のように話をしていた。お陰で少しだけコミュ障を克服できた。

 こくおうは王を名乗るだけあって振る舞いも高貴で、
 こちらが礼儀正しく接し丁重に扱えば拒絶されることもなかった。
 やたら自意識のある赤ん坊というのは永い時を生きた尾獣にとっても興味を引く不思議な存在だったのだろう。
 子守り歌の代わりに、尾獣から様々な昔話を興味深く聞くことができた。
 ちゃんと時をかけて親しくなり本名である穆王の名前も教えてもらった。今や友であり師のような存在だ。
 見た目もポケモンとして出てきそうな感じで僕は気に入っている。

「じゃあ、父さんもやられちゃったんだ」

――すまない。余の力が足りなかった。

「仕方ないよ。父さんも人柱力として穆王を完全にコントロールできてたわけじゃない」

――どうやら、あの者は最初から余の力を狙っているようだった

「そっか。僕のところに逃がせたのは?」

――ハンに頼まれて逃れてきたが三分の一といったところであろう

「わかった。僕は人柱力じゃないし、封印術も使えない。こくおうを束縛するつもりもないよ」

――よいのか?

「けど相手に狙われてるなら僕のところに隠れておいた方が良いよ。
 こくおうなら上手く隠れれば他の忍びには分からないようにできるんだろ?」

――できるが、それではお主が余のチャクラを使うことができんぞ

「よほどの危険が及ばない限りは大丈夫だよ。
 それよりも人柱力の兵器として扱われたり、人柱力として他所から命を狙われる方が困る」

――了解した。では言葉に甘えよう

 たしかにチャクラは多い方が良いって願ったけど――人柱力になりたいとか思ってなんていなかった。
 このまま木ノ葉隠れの里に逃げ込んでも、人柱力として生きていくのは流石にツライし望んでいない。

 どうしてだろう――。転生特典があるなんて美味しいって隣の三人組は言ってたけど全てが裏目に出てる。

 僕は父親の死を悼みながら、そして自らの不幸を嘆きながら必死に火の国を目指した。

 三歳から父ハンと穆王から忍術を学んでいたお陰もあって何とか火の国に辿り着き
 国境の警備にあたっていた木ノ葉の忍びに保護してもらうことができた。
 
 目に宿る白眼だけが自らの血を証明するパスポートだ。
 事情を説明すると急ぎ木ノ葉隠れ
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