0166話『意識の覚醒』
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「提督……? いきなり起こしたら困ります。事前に言っておいてくださいね。もし言ってくださっていたなら飛龍さんの歓迎をいたしましたのに……」
「すみません、私の配慮が欠けていました」
それで提督は鳳翔さんに頭を下げていた。
やっぱり鳳翔さんには頭が上がらないみたいだね。
そんな鳳翔さんは私の方を向いてニッコリと笑顔を浮かべながら、
「さぁさ、飛龍さん。空母寮にようこそ。ここにはもう一人飛龍さんがいますけど気にせずに暮らしてくださいね」
「は、はい!」
どうやら私も少し緊張していたようだ。
鳳翔さんにそう言われて初めて緊張してのが分かって同時に解されるのも分かった。
「それじゃ飛龍。自分の部屋の場所やこの鎮守府のルールとかは鳳翔さんに教えてもらってくれ。なるべく後に来る蒼龍と同じ部屋にしてもらうつもりだから」
「わかりました! 私の身を案じてくださってありがとうございます、提督」
「それじゃ私はここで失礼させてもらうよ」
それで提督は執務室へと戻っていった。
「さて、提督にも言われましたから飛龍さん、この鎮守府で暮らしていく上で大事な事を教えていきますね」
それから鳳翔さんにこの鎮守府での暮らしでのレクチャーを受けた。
なにやら私のイメージするものとは少し変わっているけど怖い場所じゃないという事だけは理解できた。
そして私の部屋へと案内されている途中で、
「あ! もしかして飛龍!?」
「そうみたいだね。そっかぁー。提督、ついに二人目を育てる気になったんだぁ……」
もう一人の私と蒼龍に遭遇した。
飛龍は私を見てとても驚いていた。
聞くと今までなかなか手を付けられなかったという話だけど、育成の目途が立ったという事だね。
「飛龍が二人か。どっちに浮気しようかなぁ?」
「あっ……! ちょっと飛龍? 蒼龍は渡さないんだからね! 蒼龍もそんな事を言わないの!」
と、やっぱり予想した通りの反応を飛龍はしていた。
だから安心させるために、
「大丈夫よ。提督が言うのは蒼龍も二人目を育てるっていう話だから」
「そ、そう……まぁそれなら安心かな?」
「でもそれまで飛龍が二人いるっていうのは変わらない事実だからねー。もう一人の蒼龍が起きるまでにつば付けておくのもそれはそれで……」
「いい加減にしなさい! このエロ女!」
そう言って蒼龍に拳骨を叩き込んでいる飛龍。
うん、やっぱり楽しそうだね。蒼龍が来ればこういうやり取りができるようになるのかな……?
私は早く蒼龍が起きてくれることを願いながらも、部屋の片づけを終わらせた後に提督に呼ばれて高速レベリングスポットのキス島へと出撃していくのであった。
もちろん私が旗艦なのは
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