涙-ティア-
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アルビオンへの偵察および侵入作戦も失敗に終わり、結局トリステインは怪獣災害や侵略者およびレコンキスタからの侵攻に備えての準備を優先せざるを得なかった。
サイトたちは、酷く疲労したシュウを連れて、しばらく元の魔法学院での生活に戻ることとなる。とはいえ、メンヌヴィルが引き起こした魔法学院襲撃事件からまだ日が浅いほうなので、本当に元通り…というには遠かった。
以前サイトたちが、アルビオンから落下したものの調査任務の際に救出した人のうち、村の子供たちはそのままトリスタニアの修道院へ預かることとなった。一方でテファは魔法学院でシュウと共にいることを選び、子供たちはマチルダに託している。当初、家族同然と聞かされていた彼らとテファが、ようやくアルビオンよりも安息できる場所にたどり着きながらも離れてしまうことについて、子供たちは…そしてマチルダは渋っていた。
だが、そんな子供たちを説得したのは他ならぬテファでもあった。自分とシュウを狙ってシェフィールドの刺客やメフィストが現れ、危うく子供達まで巻き込まれたことを考え、マチルダに子供たちのことを託して自分はシュウの傍にいることを決めた。それを受け入れたマチルダは、新任の修道女として子供たちと共にトリスタニアの修道院に留まることになった。…余談だが、サイトたち男性陣はその際、「テファに手を出したら土に返してやる」とマチルダから念を押された。最も、他のUFZ男性メンバーならまだしも、ギーシュのことだから口説きにかかるだろう。その後で自分の身に降りかかる災いのことなど忘れて…。
ヤマワラワだが、60mもの巨体に変身できる彼の扱いについてはムサシと協議することになった。ムサシは元々カオスヘッダーやヤマワラワのように、自分の宇宙から盗まれた怪獣たちを奪還するためにこの宇宙へ来た。もし目を離している間にまたさらわれるなどということは避けたいので、ムサシの目の届く場所に置いておくことになった。普段は人間とほぼ同じくらいの体の大きさであること、この世界が異世界であり使い魔という人外が存在しているので、ヤマワラワが恐れられることはとりあえず無かった。新種のモンスターだと思われるだろうが、ムサシもサイトたちを通じてアンリエッタのお墨付きの待遇をもらっているのでひとまず安心だ。
ムサシについてだが、彼はシュウのことも気にしてどうするか迷っていた。彼は子供の頃から技師としての腕を持ち合わせており、シュウ以外でジャンバードを調べられるのは彼だけだった。以前シュウの手によってビデオシーバーおよびパルスブレイガーと通信回線が繋がれたので、ムサシはジャンバードを調べつつサイトからもシュウと、今学院付近の森に住み着いているヤマワラワの近況を聞けるので、ひとまずムサシはジャンバード解析のためトリスタニアに残ることになった。
これにより、しばらくト
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