暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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Superstition;迷信
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ものの、現存するネガビュの構成人数は黒雪姫のアバター《ブラック・ロータス》を入れてもたった三人。まだ他レギオンとの本格抗争は避けたいところだった。
また、何としてでも《鎧》を討ち倒したいレインからすれば、端から拒否権などないに等しい内容だったが、降りかかったリスクの数々を思い起こせばそれくらいは願ってもいいだろう。
とはいえ、討伐戦の際に行動を共にしたが、こうやって事後報告を入れてくるタイプには思えなかった。
―――律儀なものじゃないか。
黒雪姫が内心感心していると、それに反してニコは訝しげな声色を出す。
『なんかテンション低ぃな。なんかあったのか?』
「ム。いや……そうだな。王の貴様になら少し訊いておきたい」
『ンだよ、改まって』
黒雪姫が逡巡したのは、先刻の揺らぎのことについて、同じ王のニコならば知っているかもしれないと思ったからだ。
二代目とはいえ、仮にも王の一角。そこら辺のバーストリンカーとは比較にならないほどの経験を積んでいるはずである。
「なぁ、ニコ。お前は初期加速空間――――いや、加速中に風景のラグなどを見たことはあるか?」
『あァん?ラグぅ?……それはテクスチャバグとかそんな類か?』
「そのようなものだ。カゲロウのように景色が歪んで見える、と言ったほうが分かりやすいか」
『……現実のマッピングとの同期ズレとか?』
「私もその線かと思ってバーストアウトしたが、別段変わったこともなかった」
ふぅ〜む、と二人揃って唸る。
王二人分の知識を動員しても見たこともない現象。それは加速世界で初めて観測されるものとほぼ同義だ。
未知。
それがダンジョンだとかアイテムとかならば心躍るものだろうに、と嘆息しつつ、黒雪姫はまだ残っている生徒会の書類をチラ見する。
「ま、今この場で言ってもしょうがないさ。悪かったな、変なことを言って」
「別にいいけどよー……」
後ろ髪引かれるようなニコの声。
だが、その言葉が唐突に、怪訝なものに変わった。
「あン?オイ、ロータス。お前、なんかトンネルの中にでも今いンのか?」
そして、奇妙なことを言い出した。
あまりの不可解な物言いに黒雪姫も優美な眉丘にシワを寄せる。だが、喉元まで出かかった「何だと?」という言葉は、寸前で締め出されることになった。
別に、生徒会のメンバーが部屋に入ってきたとか、そういうリアルワールドでのハプニングがあった訳ではない。
黒雪姫にとっては聞きなれた、しかしこの場この瞬間だけは絶対に聞かない類の音が聴覚いっぱいに響き渡ったのだ。
――――バシイイイィィッッ!!――――
雷鳴のような鋭く乾いたサウンドエフェクトは、ニューロリンカーにインス
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