第7話 釈迦堂の選択
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釈迦堂さん家の刑部君。
着地も出来ず尻もちを搗く刑部君は、腰を抜かしたまま来訪者たる士郎から少しでも離れようとするが。まるで見下ろすように刑部君の目の前に態々来る。妙に迫力のある笑顔を浮かべたまま。
「酷いですねひも。俺はニートを心配してこんな早朝に来たのに、人の顔を見るなり第一声が悲鳴ですか?」
「ひぃいいいいぃいいやややややや、べべべべ別つにぃぃ、たたた他意ががががあるわけじゃ、ねねねね無ぇんだよよよよよッ!?」
「如何して疑問形何ですか?」
「ふひぃいいいいい!!?」
正直大げさすぎるのではないかと言う釈迦堂の怯えように、一度溜息をついてから真面目な顔に戻して用件を話し始める。
「すいませんヒュームさん。先に来てたのに変な空気にしてしまって」
「いや、貴様が来る前からだったからが良いが、その釈迦堂は如何して怯えている?」
「怯えている理由については分かりかねますが、俺が来た理由はかくかくしかじか何ですよ」
「フン、成程」
士郎の説明を聞いて、改めて刑部君を見下ろすヒューム。
「それで、如何するつもりだ?コイツの更生担当は俺の仕事だが、藤村組に引っ張っていくつもりか?」
「ヤドロクを引き込む方針は別に藤村組にはありません。あくまで俺個人が板垣家を気に掛けていただけなんで。今来たのも辰子が板垣家の冷蔵庫が壊れた件を昨夜連絡されて来ただけなので」
「なら九鬼に引っ張っていくが、いいんだな?」
「問題ありません。それにしても・・・・・・」
士郎は再び刑部君を見下ろす。
「以前も告げた通り、働けるのに怠惰を貪るだけならいざ知らず、人の家で紐状態のままで剰え、就活もせずに俺から告げられた期限からも逃げ続けた上に、ヒュームさんからの提案にも条件付けて戦ってたなんて、良い御身分ですね釈迦――――ひもさん」
「ゴフッ!」
遂に取り繕わ無くなった士郎に紐呼ばわりされた刑部君は、ヒュームから一撃も貰わなかったのにも拘わらず吐血した。
だが士郎は容赦しない。
「ねぇ、ニートさん?ヒュームさんの提案を断るのもいいですが、そうしたらここまで俺からも逃げ続けたんですから、今後俺の絶対監視下の下で俺の決めた職種で働いてもらいますよ?勿論逃げるのもいいですがあまりお勧めはしません。貴方には先程、俺が外さないと取れない気の枷を付けたので、何所に逃げても解りますし♪仮に次見つけた時はヒュームさんや雷画爺さんと話し合って、昔の人道的に反する過剰業務が可愛く思える程の過酷作業を強いますが・・・・・・如何しますか?」
「ヒィイイイイイイッッ!!?」
あまりの恐ろしさに、刑部君本人か思えなくなるような悲鳴を上げ
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