第7話 釈迦堂の選択
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「貴様、偽装していたな・・・!」
「別に態とじゃねぇぜ?俺にも理由が合って、迂闊に全力の闘気を出せねぇんだよ」
「赤子の分際で全力を出さずに俺に勝てるとでも?――――串刺しにするぞ・・・・・・ッ!」
ヒュームは大人げなく一瞬で自分を最高状態まで持って行き、そのまま釈迦堂に対して自身の真骨頂である至高の蹴り技、ジェノサイドチェーンソーを以て沈めようとする。
「けっ!」
それを釈迦堂は両腕から十発のリングを繰り出して、ヒュームの足を覆っている電撃だけを剥ぎ取り、残り二発程度で威力を低下させて片腕で捌き切る。
「チッ」
見事自分の必殺技を捌き切られた事に僅かながらの称賛以上に屈辱だと感じたヒュームは、ジェノサイドチェーンソーに比べれば威力も速度も劣るがそれでも百代の主砲たる川神流無双正拳突きよりは高い二発の拳を繰り出す。
それを今度は威力を殺すことなく正面から受け切り迎撃する。
この攻防を幾らか繰り返してから一旦距離を取るヒュームが沈黙する。
「・・・・・・・・・・・・・・・・貴様、矢張り自己鍛錬を再開させていたのか?」
「約一月前からな。それに俺は無職だから好きなだけ鍛錬に集中できる。おかげで今じゃ鍛錬をサボり始めた以前よりも力が増してるぜ。この“無限の暇”が俺に力を与えてくれる。如何だ?これが“無職”の力だッッ!!」
『・・・・・・・・・・・・』
堂々と胸を張って言い切る姿にヒュームを始め、身内同然の板垣ブラザーズまで押し黙った。
微妙な空気に一瞬支配される中で、誰もが思った事を年長者が口にする。
「・・・・・・言ってて惨めにならんのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・(グスッ)」
如何やら勢い余って自爆したらしい。
ヒュームの指摘に僅かに涙ぐむ釈迦堂。
だが、だが!まだ終わりでは無かった。
彼の不運は、運命は彼を逃しはしなかったのだ!
ぽんっと、不意に釈迦堂の肩を誰かの手が触れた。
これに釈迦堂は直感でヤバイと感じた。
自分の肩に軽く乗せている手は誰のモノだと困惑するが、少なくとも彼の視界には板垣ブラザーズもヒュームも居るので、今迄の騒ぎとは関係のない第三者である事は明白だった。
その正体を確認すべく恐る恐る後ろを向けば――――。
「いやー、探しましたよ釈迦堂さん。約一月もの間、全く逢えなかったので心配しましたが、元気そうで何よりです」
・・・・・・・・・・・・・・・はて?身長ではすっかり背丈を抜かれ、赤銅色の髪がトレードマークで、満面の笑顔を向けて来るこの少年は一体誰だk、ッッぎゃぁああぁあああああぁああああああ!!!??!?」
思わず悲鳴を上げながら、盛大に驚きながら飛びのく
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