第九幕その八
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「そうした生きものがいてね」
「うん、河にはヨウスコウカワイルカがいてね」
「海にはステラーカイギュウやオオウミガラスがいるわ」
「そうだよね」
モジャボロはジュリアに応えました。
「海にもいるね」
「昔の鯨だったかしら」
「細長い鯨だね」
「あの鯨もいるしね」
「そうだね」
「海もなんですね」
神宝はジュリアとモジャボロのやり取りを聞いて二人のお話に入りました。
「そうした生きものがいるんですね」
「そうよ、ちゃんとね」
海にもとです、ジュリアは神宝に答えました。
「いるのよ」
「ステラーカイギュウっていいますと」
「知ってるかしら」
「確かジュゴンとかマナティーの仲間で」
「そうよ、それでとても大きいの」
「そうした生きものですよね」
「この生きものも外の世界ではもういなくなったと聞いているわ」
そのステラーカイギュウもというのです。
「そう聞いてるわ、けれどね」
「それでもですね」
「オズの国にはいるのよ」
「この不思議の国には」
「そう、いるのよ」
「そうですか」
「会いたくなったわね」
ジュリアは神宝の表情が明るくなったのを見てまた聞きました。
「そうね」
「はい、そうした生きものも」
「そうね、それじゃね」
「次はですね」
「河と海よ」
「河口でヨウスコウカワイルカを見て」
「海の中でね」
そこでもというのです。
「人魚の国に行くし」
「そこで、ですね」
「ステラーカイギュウやオオウミガラスに会いましょう」
「そして昔の鯨にもですね」
「ゼウグロドン、バシロサウルスともいうわ」
その昔の鯨さんはというのです。
「今の鯨と大きさは同じ位だけれど」
「形が違うんですね」
「細長いの」
今の鯨と比べてというのです。
「そうした外見なの」
「そうした鯨もいるんですね」
「オズの国は今もね」
「細長い鯨ですか」
「海のイルカよりもね」
「河のイルカはずんぐりしてますからね」
海のイルカよりもです、神宝はこのことも知っています。
「それで海のイルカはスマートで」
「鰐に近いかしら」
昔の鯨、ゼウグロドン達の外見はというのです。
「むしろね」
「鰐ですか」
「足が鰭で後ろは今の鯨と同じよ」
「大きな鰭ですね」
「そうなっているの」
「そうした外見ですか」
「そうなの」
ジュリアは神宝にお話しました。
「ゼウグロドンはね」
「どんな外見か見たくなりました」
「そうね、それじゃあこれからね」
「海にですね」
「行きましょう」
これまで通りというのです。
「そうしましょう」
「わかりました」
「それと今日もね」
ジュリアは前を見つつこうも言いました。
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