第09話:内政チート開始?
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も渡る細かい技術が必要になります。
さらにその電線を設置する電信柱や送電鉄塔、送電の途中で昇圧や降圧を行う変圧器を作るのにも、莫大なお金が掛かりますので、それだけの資金を作りだすことから考えていかないと、完遂は不可能でしょう。
一から作り出すことの難しさを思うと気が遠くなりそうですが、自分で決めたことですから腹を据えて行きましょう。
そして、これが成功すれば、続いてゲルマニア全土の電化を始めます。最終目標はハルケギニア全体を電化することですが、アルビオンは別枠で考える必要が有ります。あそこだけ空飛んでいますから送電線を繋げるわけに行きませんからね。
さて、領内改革の項目1ですが、農村にしても町にしてもハルケギニアは不衛生すぎます。はっきり言って臭い。初めて町に出た時なんか、あまりの臭さに頭が痛くなって倒れるかと思いました。
あの状況ではいつ疫病が発生しても不思議じゃないですから、集落毎に必要な数だけ公衆トイレを設置します。そしてトイレ以外で用を足すことを禁止し、罰則も設けます。それから消毒と消臭を魔法で行います。
これで衛生状況を改善すると共にトイレの屎尿を収集し、一箇所に集めて発酵させます。
発酵には1年位掛かるはずですから最初は魔法で発酵を促進させましょう。この発酵した屎尿は肥料になりますから農民に無料で配り、畑の肥料として使うように教えます。これで一つのサイクルが出来るわけです。一昔前の日本の田舎を思い出します。
これだけやれば病気の発生が大幅に減るでしょう。
次に、項目2です。
領内の道路は手入れがされているところでも凸凹が多すぎます。一応魔法使いを動員して練金で整備しているようなのですが、剥き出しの土のままでは雨が降る度にぬかるんで元の木阿弥です。
どうしても前世の日本を基準に考えてしまいますが、流石にアスファルト舗装は無理でも、砕石舗装くらいなら出来るでしょう。マダカム舗装とも言いますが、練金で少し地面を掘り下げ、表面をならしながら固めてやり、その上に砕石を敷き詰めて大型のゴーレム等で平らに圧し固めてやればいいと思います。砕石は天然の砂利とは異なり表面が荒くなっていて、圧し固めるだけでガッチリと噛み合いますから、十分な耐久性を得る事が出来るでしょう。仕上がりも綺麗だし、馬の足がかりも良いから十分使えると思います。雨が降ってもぬかるんだりしなくなって、荷馬車も通りやすくなり商人の流通が増えると思います。
最終的には、さらに側溝を作って雨水の処理施設まで建設します。雨の度に道路が冠水するようなことが無いようにしましょう。交通が麻痺してしまっては通商の阻害になりますからね。
多分、雨水の処理や農業用水の確保などを考えていくと治水事業にまで発展するでしょうから、土メイジが大活躍になりますよ。
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