第09話:内政チート開始?
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お早うございます。アルバートです。
初めての長距離一人旅で、無事に皇城から帰ってきました。夕方になってしまいましたが、帰りも特に問題はなく、綺麗な夕焼けを見ながら気持ちの良い飛行ができました。やっぱ『ヴァルファーレ』は最高です。
日がすっかり暮れる頃屋敷に着くと、訓練場に火が焚かれて明るくなっていました。その明かりの中に母上がメアリーといっしょに待っているのが見えます。帰る時間は連絡していなかったのですがどうして解ったのでしょう?
『ヴァルファーレ』が静かに着陸し、座席から翼伝いに地面まで降りると後から母上に抱きしめられました。
「アルバート、お帰りなさい。帰りが遅いので心配していたのよ。何もなかった?」
「母上、遅くなってごめんなさい。明かりを点けて待っていてくれたんですね。有り難うございます。もっと早く帰ろうと思っていたのですが、つい皇城の書庫で夢中になって時間を忘れてしまいました。でも、帰りの時間を連絡しなかったのに、どうして判ったのですか?」
「皇城から鷹便が来たわ。これから出発するから、鷹便が着いてから少しした位の時間に着くだろうって皇帝閣下が連絡してくれたのよ。」
「そうだったのですか。皇帝閣下や女官の皆さんにも御迷惑を掛けてしまいましたね。これからは気をつけるようにします。本当に心配掛けてごめんなさい。それから、これはメアリーにお土産です。」
そう言って、僕はメアリーに持ってきたお菓子を渡しました。これは皇城を出発する直前にスピネルさんから貰ったもので、『ヴィンドボナ』で最近人気のお菓子だそうです。帰る直前までお土産のことを忘れていたので助かりました。とても綺麗なのでメアリーも大喜びしています。今日はスピネルさんにはお世話になりましたから、今度皇城に行く時は何かプレゼントを持って行かなければなりませんね。
「『ヴァルファーレ』有り難う。お疲れ様でした。今日はもう戻って休んでください。」
[判った。何かあればまた呼ぶが良い。さらばじゃ。]
そう言って、『ヴァルファーレ』は空の割れ目に消えていきました。
『ヴァルファーレ』を使い魔に出来たことは、僕にとって最高のラッキーだったようです。
その後は、少し遅い夕食を食べて、父上と母上に今日の旅の様子を報告します。往復の飛行中に危険はありませんでしたので、『ヴァルファーレ』に乗って皇城へ行くことを許可されました。ただし無条件に行くことは良くないと言われ、週一日、虚無の日で天気が悪くない日だけと言う条件が付きましたが、それ以外は父上と母上から自由にしても良いと許可を貰うことができました。
それからの僕の日課は、今まで通り午前中に母上に魔法の座学と実技訓練を見て貰い、午後は護衛隊長の体力作りと剣の訓練を続ける傍ら
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