暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1823話
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のであれば、こちらとしては願ったり叶ったりと言ってもいい。
 出来ればそういう風に話を持っていきたいところだけど……その辺もゆかり次第、か。

「ま、精々頑張ってくれ。お前達がアキや桐条達と一緒に行動してくれるんなら、俺もお役御免だしな」

 気楽に告げる荒垣だが、実際に何か大きな問題が起きれば結局助けに来るような気がする。そう思うのは、決して俺の気のせいではないだろう。
 その面倒見のよさは、それこそお前は俺の母親か! と言いたくなるくらいなのだから。
 勿論、それを実際に言えば、荒垣は怒るだろうが。

「俺としては、出来れば向こうと一緒に行動するようになっても、暫くの間は一緒に行動して欲しいところなんだけどな」

 それは、別に荒垣を手放したくない云々といった問題ではない。
 いや、勿論それもあるが、それ以上に俺達と桐条達の間を取り持つ人材としてだ。
 俺とゆかり、桐条と真田。……その2つのグループの間を取り持つ事が出来るのは、荒垣だけしかいない。
 俺やゆかりは桐条や真田の能力や性格を知らないし、それは向こうにとっても同様だろう。
 そう考えれば、やはり荒垣にはこの2つの集団の潤滑油となって貰うのが一番いいと思うんだが。
 まぁ、集団って言ってもそれぞれ2人組なんだが。
 ああ、いや。でも俺達は2人で間違いないけど、向こうは桐条グループのバックアップを受けていると考えれば、別に2人じゃないのか。
 実戦に出てくるのは2人だが、それ以外で協力している者達は多そうだな。
 まぁ、影時間になれば棺桶になって動けなくなるんだろうが。

「ふんっ、面倒くせえ。……ただまぁ、そうだな。お前とアキは結構相性が悪そうな気がするから、その辺りをどうにかするまでは付き合ってやってもいい」

 そう告げる荒垣だったが、見える……俺には見える。
 面倒見がいいのが影響して、最終的には俺達と行動を共にしている荒垣の姿が。
 ……まぁ、俺としてはそっちの方がいいんだけどな。

「まぁ、何があるか分からないからな。その辺は頼むよ」
「……ふん」

 俺が素直に頼んだのが意外だったのか、荒垣は俺の方を一瞬じっと見てから視線を逸らす。
 以前から何度も思ってたけど、やっぱり荒垣はツンデレだよな。
 普通なら男のツンデレなんて誰得だよと言いたいところだが、荒垣の場合は微妙にニーズがありそうな気がする。

「ま、何はともあれ、その辺りは今日の結果次第だな。……荒垣は俺達と行動していない時の影時間はどうしてるんだ?」

 普通の人にとって、1日が3時間から4時間増えるというのは、色々と大きい筈だ。
 勿論機械の類は殆ど全滅状態だから、何か本を読んだり、勉強したり、もしくは素直に寝たりといった風に時間をすごすだろうが。

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