ペルソナ3
1823話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の泣き声、笑い声といった風に。
そこから、ゆかりがいるのは学校ではなく、その外……商店街かどこかだというのは、容易に想像出来る。
『別に構わないけど、どうしたの? 今日タルタロスに向かう?』
「あー……そっちにも関係あるって言えば関係あるけどな。ただ、ちょっと込み入った話になりそうだし、今日の影時間に話したい」
その言葉で、俺が話そうとしている内容が真剣なものだというのは分かったのだろう。
電話の向こうで、ゆかりも一瞬だけ小さく息を吸い……先程までとは違う、真剣な様子で口を開く。
『分かったわ。今日の影時間ね。私の部屋? それとも、アクセルの部屋?』
「それはどっちでも構わない。ゆかりに任せるよ」
『うーん、それじゃあ私の部屋にしましょう。アクセルの部屋、寒いし』
影時間になれば基本的に機械は動かない以上、当然のようにエアコンや電気ストーブといった代物も同様だ。
そういう意味では、俺の部屋もゆかりの部屋も大して変わらないのだが……築数十年のこのアパートと、ゆかりの女子寮では圧倒的に部屋の造りが違う。
この部屋は普通に隙間風とか入ってくるしな。
それに比べると、ゆかりの住んでいる女子寮はまだ新しい――少なくてもこのアパートとは比べものにならないくらいに――ので、隙間風とかそういうのの心配はしなくていもいいのだ。
そう考えれば、ゆかりが自分の部屋で話をしたくなってもおかしくはないだろう。
「分かった。じゃあ、今日影時間になったらそっちに行くな」
『ええ、じゃあ待ってるわ』
そうして通話が切れる。
「どうやら、無事に話は纏まったみたいだな」
「ああ。ただ、問題は……ゆかりがどこまで俺の言葉を聞いてくれるか、だな」
ゆかりの性格を考えれば、そう簡単に桐条美鶴や桐条グループに対して友好的になれというのは無理だろう。
もっとも、俺もすぐにタルタロスの攻略を一緒に進めよう……などとは考えていない。
ただ、それでもタルタロスで遭遇したら、お互いに軽く挨拶を交わせるくらいにはなって欲しいと思う。
個人的には、桐条グループが有している影時間やシャドウ、ペルソナについての情報も欲しいし、何より……宝箱から入手する代物が具体的にどんな効果を持っているのがが知りたい。
今だと、実際にそれを使ってみなければ、それがどのような効果を持っているのかは分からない。
いや、実際に使ってみても効果がはっきりしない物もある。
特に回復系だと、具体的に体力がどれくらい回復するのかといった事や、どんな状態異常を回復するのか……それ以外にも様々な効果は判別するのが難しい。
寧ろ攻撃魔法とかのように、一目で分かるような効果であれば簡単なんだが。
桐条グループの方でその辺りを調べてくれる
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ