0163話『第五航空戦隊の集まり』
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
で良かったと思う。
そんな時に談話室の扉が開かれて、
「そうよ、秋月に秋。あなたは最後まで私に着いてきてくれたじゃない? そこは誇りに思ってほしいわ」
「「瑞鶴さん……」」
談話室の中からアタシ達の話を聞いていたのだろう瑞鶴さんが顔を出してきた。
「そうですよ。秋月さんに秋さん。だからそんなに自分を落とし込んではいけませんよ」
「翔鶴さん……はい」
「わかりました」
「よし! それじゃちゃっちゃと始めるから中に入ってよ四人とも!」
瑞鶴さんにそう促されてアタシ達は談話室の中へと入っていく。
そして翔鶴さん以外の全員が着席したのを合図に翔鶴さんがアタシ達にお茶を出してくれた。
「つまらないものだけど、これも食べてちょうだい」
そう言って翔鶴さんは手作りなのだろう和菓子を出してくれた。
「わぁ! 美味しそうです!」
「そうですね、秋!」
秋月と秋がそれで目を輝かせている。
生前の暮らしが定着しているのか秋月は……いや、秋月型のみんなは質素なものをよく食べる傾向があるからこういうものが出されるとそれはもう嬉しそうな顔を浮かべるんだよね。
そこが秋月達の魅力でもあるんだけど。
「さっすが翔鶴さん。ところで瑞鶴さんはなにかありますか……?」
「うっ……私が料理が苦手なのを知っていっているでしょう? 秋雲」
「あははー……冗談ですからそんな睨まないでくださいよ」
「うー……」
秋雲が冗談だと言って笑い、瑞鶴さんが拗ねてしまっている。
そんな、どこか少し羨ましいやり取りがなされる。
秋雲は気兼ねしない性格をしているから誰とでもフレンドリーに接することが出来るんだよね。
アタシは性格がこんなだからこういうやり取りは本当に羨ましいと思う。
「ふふふ……。楽しそうね瑞鶴」
「翔鶴姉〜……そんなんじゃないんだからー」
そんなみんなのやり取りを包容力のある笑みを浮かべながら見守っている翔鶴さん。
こんなバラバラな個性のあるメンバーだからか意外と調和が取れているんだろうなとアタシは思う。
それから仕切り直しで色々と最近の話などをしだすアタシ達。
例えば「提督について」とか「新しい子について」とかなど。
それで話題になったのは、
「あ、聞いてください瑞鶴さん!」
「んー? なに、秋月?」
「はい! 司令から聞いたのですがとても嬉しい事だったんです!」
「なにがあったのですか、秋月さん?」
秋月はどこか嬉しそうに表情を綻ばせる。
この顔はアタシ達にしか見せない顔だと思った。
姉妹の照月と初月には姉としての顔を見せる事が多い秋月だからか一人の女の子としての顔を見せる時は大抵アタシ達に話をする時なんだ。
だから相当嬉しい事があったんだと推測する。
果たして
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ