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転生も転移もしていない私が何故ファンタジーの世界で魔王と呼ばれる事になったのか。
夜明けまであと少し
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 むぅ、確かに言われてみればそうだ、これからは人の目を意識して行動しないととても残念な人物に見えてしまう危険を孕むのは確かだ、これは特に気を付けないといけないだろう、主に私の色々な尊厳に於いて。

 と言うか取り敢えず今はその第三者の目であるこのネコミミ少女をどうにかしないといけないのだが、ううむ……ここに連れて来た時からずっとビクビクしていたが、今はそれにも増して恐れている風にも見えなくはない、何故だ。


『まぁそりゃぁ魔王様々の贄として送られて、その魔王本人に訳判んない地下に連れ込まれ、んでちょっとうたた寝して目が覚めたら目の前にはマッパで白衣で角が生えた長髪の変質者が居たら、まぁ……そりゃぁねぇ』

 そうだ!? 私は今頭に通信アンテナという名の角が二本生えている状態だった!? ぐぬぬ、これは色々と面倒な事に……ん? 待て、今私は声にして心情を語った覚えは無いのだが、今その思考にツッコミが入る様な会話が成り立っているのはたまたまなのか?


『あーそれね、通信デバイスの更新が終了したからさ、オンフック機能が有効になっちゃってるから』

「オンフック機能ぅ? 何だそれはっ!?」

「へうっ!?」

「あ、すまん少女よ、これは君に怒鳴った訳では無いのだと言うか何故ジリジリと後ずさるのだちょっと待て!」

『あー、君の視界……んーと、意識して右上辺りを見ると文字とか浮んでない? 平時は邪魔にならない様なレイアウトで表記されてる筈だけど』


 文字? ……ふむ、言われてみれば『LIVE』と『ON-HOOK』という文字が……、なる程、これは意識してその部分に視線を合わせると文字が認識出来る配置になっているのか。


『LIVEは僕と君が画像……と言うか、視点共有している状態になるね、それは切り替えれば逆の状態にするのも可能だよ、で、ON-HOOKと言うのは脳波通信、これがONになっていれば思考がこっちにダダ漏れになっているって事だからね、いゃあ君の思考ってほんと面白いよねぇププッ』


 くそっ、そういう重要な機能説明は最初にしておけ! て言うかこれの切り替えは……うむ、視線を合わせて思考で行うのか。


『そうそう、そんな感じ、それとね、現状その表記はデフォルト状態なんだけど、任意で消したり位置を変えたりとカスタマイズ出来るし、追加機能を置いたりとか色んな事も出来るから』


 ふむ、視界にPCのデスクトップ機能が追加された感じと思えばいいのか、なる程……と関心している場合では無い! 今はこのプルプルしているネコミミ少女を何とかしないと!


「あー……その、少女よ」

「は……はぃ……」

「うむ、その、取り敢えずはお互い現状の把握に努めると言うか、互いに相互理解
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