第3章 リーザス陥落
第101話 真なる王
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ノスが欲しているのはカオス。その封印を解く為に 聖武具を求めた。だが 今は違う。まるで来てくれ、と言わんばかりだった。カオスを手にした途端に、攻勢に出て奪うつもりだろう、と考えていたのだが、それらが全て覆される。
そう――カオスを手に入れるのが目的、ではなく カオスの封印を解く事そものもが目的なのであれば?
カオスが封印されている、のではなく、……何かを封印しているのではないか?
そして、ノスの言葉。『我が主。……真なる王』
魔人ノスが主と認めている相手。現在の魔物界を考えれば、ホーネットであると読むのが妥当なのだが、明らかに違う。真なる王と言う所を察すると、現在の魔王リトル・プリンセスも候補に挙がるだろうが、逃げ回っている事実を見れば、そうとも言えない。
この2人でなく、そして――ここまで崇拝する相手は、もうあの魔王しか考えられない。
「では ここで失礼させて貰おう。……だが直ぐにまた貴様らとは相見えるだろうが、な」
「っ! 待て! ノス!!」
ユーリは行く手を阻もうと剣を振るい真空の刃を飛ばすが……、無数に存在する骸の戦士達が立ちはだかり、遮った。それを合図に一斉に飛びかかってくる。
「秘剣・骸斬衝!」
トーマがユーリに飛び掛かる無数攻撃を防ぐ様に彼の必殺剣を放った。剛腕から繰り出される衝撃波は 一瞬で骸戦士達を粉微塵に砕いた。如何に死を恐れぬ骸戦士とは言え 粉々になってしまえば当然動く事は出来ない。魔力供給をするノスはもういないのだから。
「ユーリ! 如何に敵の大将が後退したとはいえ、目の前の敵を疎かにするのは感心せんぞ」
「っ、悪いトーマ。……だが、悪いのは 最も悪いのは此処からかもしれん。……ノスの、アイツの狙い……が、考えてる通りだとすれば、……最悪だ」
ユーリは剣の柄を握りしめた。
トーマは骸戦士と戦っていた為か、ノスの言葉を訊いてなかったのだ。
「ノス。……アイツは、人類史上最悪にして最凶なものを、この世に戻そうとしている」
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