第3章 リーザス陥落
第101話 真なる王
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を頼みました。……まだこの城内には 親衛隊たちもおりますが、散らばっている状態です。分散した戦力を集中させましょう。……その間に私達はカオスの元に」
「ほうほう。盛大に暴れてる隙にサクっとカオスとやらを手に入れ、格好良く魔人をオレ様が成敗して、大勝利、と言う訳だな?」
「はい」
マリスはニコリと笑った。ランスも気を良くした様だ。
「がはははは! おお、そうだったそうだった。魔人の中には サテラと言う女のコもいたな。散々してくれたお仕置きをしないといけないなぁー」
「ぶーっ ダーリンっ! お仕置きなら私にしてよー!」
ランスとリアは移動を開始した。
それをニコリと笑顔で見届けた後、マリスは表情を戻し、かなみとレイラの方を見た。
肝心な事を指令する為に。
「レイラ、メナド。……頼みましたよ」
「「了解しました」」
それは、重大な任務。カオスを手にするまでの時間稼ぎと この上で今も懸命に戦ってくれている戦士達を助ける為の。マリスの視線を見た2人は 痛いほど伝わってきた。正直、直接言いはしないが マリスは常にリアを第一に考えているのは 周囲にもよく判っている。リアに接するその姿勢を見れば一線をも容易く、笑いながら超えそうな勢いなのだから。
そんなマリスなのだが、今の視線は全く違った。
まるで―――そう、もう1つ 大切なものが出来た。
と言わんばかりのものだったから。
そして、リアの為ならば何だって賭けられる。命であったとしても歯牙にもかけない。その強い信念が視線に宿り、震天動地を起こしているかの様な衝撃の根源へと向けられていた。
「(……マリス様も、ユーリさんの事……)」
かなみが直観出来たのも、こういう事は今まで何度もあったからと言う理由が一番大きいだろう。だが、今回は少しだけ違った。いつもは 嫌な気持ちになる事が多かったのだが、マリスに至っては違った。今までの皆の感情のそれとは違って見えたから。
そんなマリスの視線に見送られ、かなみとレイラは先を急ぐのだった。
「……私はリックと清十郎さんたち 解放軍の所へ。合流次第、上へと向かいます」
「はい。私は ユーリさんの元へ。……忍者ですから 気付かれない事、隠密には慣れています。そして どうにか現状をお伝えします」
「頼みます」
「こちらこそ」
レイラとかなみの2人は、進む道を分かれた。
心強い援軍を求める。
最愛の人の元へ。
其々の目的地へと向かって駆け出していったのだった。
そして、震天動地を起こし 城全体を震えさせるほどの衝撃を生み出して
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