暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1822話
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ものを与えている……とある。
 このスーパーにとっては、余程自信のある卵なのだろう。ポップだったか? 卵の説明が書かれた紙が卵を置いてある場所に置かれている。
 それによると、卵の黄身に5本爪楊枝をさしても黄身は崩れたりせず、爪楊枝も倒れたりしないらしい。
 それだけ黄身がしっかりしているって事の証なのだろう。
 また、黄身の色も写真に写っている普通の卵に比べるとかなり濃く、なるほど、この値段でもおかしくないだろうというのは納得出来た。

「分かった、ならこれを買うとしよう。他に必要なのは?」
「当然讃岐うどんだ。……出来れば生の麺がいいんだが、香川県ならまだしもこのスーパーにそんなのは売ってる筈もないしな」
「あら、一応冷凍の讃岐うどんは売ってるわよ?」

 ふと、俺でも荒垣でもない女の声が周囲に響く。
 そちらに視線を向けると、そこにいたのは……俺には全く見覚えのない40代くらいの女。
 もしかして荒垣の知り合いか? と視線を向けるも、こちらもまた同様に戸惑った様子を見せている。
 どうやら荒垣の知り合いでもないらしい。

「ごめんね、急に声を掛けちゃって。けど、私もうどんが好きだからそっちの子の話に、ついつい耳を傾けてね」

 そう言いながら女が見たのは、荒垣の方。
 あー……なるほど。さっきの荒垣の釜玉うどんに関するうんちくを、この女も聞いていたのだろう。

「乾麺の讃岐うどんもいいけど、冷凍の讃岐うどんもなかなかのものよ?」

 どうやら、これが言いたかったらしい。
 まぁ、その気持ちも分からないではない。
 麺のタイプには乾麺や生麺といった風にあるが、冷凍はどちらかと言えば生麺タイプの方だ。
 勿論正確には色々と違うのだろうが、俺から見れば生麺をそのまま冷凍したという印象が強い。
 その為、冷凍タイプの方が美味いと言われれば、納得出来ない訳でもないのだが。

「あー……いや、今回は乾麺タイプの方を買うから」

 強面の荒垣であっても、善意から話し掛けてきた相手に凄むようなことは出来ないのか、そう告げる。
 向こうも、別に自分の意見を押しつける気はなかったのか、特に拘った様子は見せずに口を開く。

「そうかい。でも、冷凍の讃岐うどんも美味しいから、機会があったら食べてみてね」

 そう告げ、去っていく。

「讃岐うどん、恐るべしだな」
「……さて、買い物の続きだ。卵はこれでいいとして、うどんと具、それと薬味だな」

 数秒の沈黙の後、荒垣は先程の一幕はなかった事にしたのか、改めてそう告げてくる。
 まぁ、荒垣がそれでいいのなら、俺は別に構わないけどな。

「具は、水菜とエリンギ、それと……そうだな、豚のロース肉辺りか」
「肉も入れるのか?」
「ん? ああ、味と
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