暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1822話
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だったし、時間がない時とかは吸い物の素を使ったりとかもしたけど、それも美味い。
 シンプルだからこそ、美味いと言うべきか。
 溶き卵が半熟になっているのが、食欲をそそるんだよな。
 誰だったか……うどんのカルボナーラとか表現した奴がいたけど、今TVで映し出されているは、まさにそんな感じだ。
 あ、やっぱり釜玉うどんが食いたくなったな。
 何気にこれは作ろうと思えば俺でも作れるくらいに簡単なんだが……うん、よし。今日の昼食はいつものようにどこかに食いに行こうかと思ったけど、釜玉うどんを俺が作ろう。
 幸いにも、この部屋には簡単なキッチンはある。……いや、そんな洒落た呼び方は似合わないな。台所といった方がいいか。
 そして釜玉うどんは特に調理技術が必要な物でもない。
 讃岐うどんを茹で、最後の30秒くらいで追加の具材を茹で、溶いた卵にそれを入れてかき混ぜ、卵を半熟にしてから味付けをして、最後に薬味をトッピングすれば出来上がりだ。
 ……そうだな、俺が1人で料理するというのもちょっとな。
 失敗はしないと思うけど、出来れば他にも一緒に食う相手が欲しい。
 もっとも、俺が呼べる相手なんてのはゆかりと荒垣くらいだ。
 そして荒垣はともかく、ゆかりはまだ学校。
 そろそろ年度末だし、早く終わってもいい頃だと思うんだが……残念ながら、まだ普通の授業があるらしい。
 そんな訳で、夕食ならともかく昼にゆかりを呼ぶ事は出来ない。
 一応、携帯にはもう1人、眞宵堂の店主の電話番号も入っているが、まさか釜玉うどんを食べる為に呼び出す訳にもいかないだろう。
 向こうも仕事があるだろうし。
 俺達の事を知っていれば、影のゲートを使うという手段もあるのだが。
 ともあれ、俺は携帯で荒垣を呼び出すのだった。





「ちっ、いいか、アルマー。釜玉うどんってのはシンプルな料理だ。だからこそ、そこには材料の質がそのまま現れる。特に重要なのは、卵だ。生……いや、半熟で食べる以上、そこには卵の質を直接舌で感じる事になる。金に余裕がないのなら安い卵でもいいが、金に余裕があるのなら高くても美味い卵を買え」

 呼び出した荒垣と共に、早速釜玉うどんを作る為の材料を買いにスーパーに来たのだが……そこで荒垣は予想外に細かく口を出す。
 俺は適当に卵とうどん、一緒に茹でる水菜やエリンギ、トッピングの薬味……と適当に買っていくつもりだったのだが、荒垣はそんな俺を見て即座に駄目出しをし、こうして選ぶ素材から指導を受ける事になってしまう。
 荒垣がそう言いながら俺に渡してきたのは、6つで498円というかなり高めの卵。
 普通なら1パック10個で198円の卵を買うところだが……まぁ、金に困ってる訳じゃないしな。
 説明によると自由に動き回らせ、餌も厳選した
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