【ネジおじさんとハッピーハロウィン】
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「トリックオアトリートだってばさネジおじさん、お菓子くれなきゃイタズラするぞっ!」
「ヒマもイタズラしちゃうよ〜!」
ボルトはカボチャの被り物に黒マント、フォーク型のスティックを持ち、妹のヒマワリはとんがり帽子を被った可愛らしい魔女っ子に仮装してネジおじさんの家に押しかけた。
「あぁ…、はいはい、今お菓子あげるから」
ネジはあまり乗り気ではないらしく、早々にお菓子の詰め合わせを二人にあげてしまおうとする。
「おじさん、そんな簡単にお菓子くれちゃツマんないってばさ、イタズラくらいさせろよなっ。…てい!」
ボルトは不意にミニサイズのカボチャを投げつけるが、ネジはそれを軽くキャッチした。
「あのなボルト…、俺がカボチャが苦手なのは知っているだろう」
ネジは溜め息と共に、僅かにしかめ面になる。…別にカボチャは口に出来ないほど嫌いというわけではないが、ネジにとっては幼い頃から何となく苦手で、食べるペースが他の食べ物より明らかに落ちてしまう傾向にあった。
加えてハロウィンなどというカボチャがそこかしこで主役級になるような、遠い異国の風習が木ノ葉にいつの間にか浸透している状況があまり好ましくはなかった。
「…ごめんねおじさん、ヒマがお兄ちゃんの代わりに謝るから、許して?」
ヒマワリがそう言って可愛く上目遣いをしてくる為、ネジは少し申し訳ない気持ちになる。
「あ、いや、ヒマワリ……おじさんは別に怒っているわけではなくてな」
「スキありっ!」
「…あいたッ」
ボルトはネジの背後に回り、ミニカボチャを投げつけおじさんの頭にスコンとぶつける。
「結構痛いぞ、ボルト……」
後頭部をさすっていると、今度はヒマワリが両手をわちゃわちゃと動かしておじさんの胴回りをくすぐってくる。
「こちょこちょこちょ〜!」
「あはは…、こらこら、くすぐったいなぁもう……お菓子ならちゃんとあげるから」
実際はそんなにくすぐったくはなくとも、ヒマワリからの可愛らしいイタズラを微笑ましく思うネジ。
「甘いってばさヒマワリ! イタズラってのはもっとこう、盛大に───木ノ葉隠れ秘伝体術奥義・千年ごろc…!!」
「“それ”はやめろボルト…!?」
背後をとられて間近にやられる直前、ネジはサッと身を躱す。
「なんだよぉ、父ちゃんから直に食らって覚えた奥義なのにっ」
「──余りイタズラが過ぎるとヒマワリが怒った時のような柔拳ロックオンを味わう事になるぞボルト……?」
冷たい笑みを浮かべながら白眼の動脈をピキッとさせるネジに、ボルトは焦って身を引く。
「ひえっ、それはカンベンしてくれってばさおじさん…!」
「ねぇねぇ、おじさんは仮
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