0162話『磯波と浦波のカメラ』
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のは私としても嬉しい限りだ。
そんな私の考えが顔に出ていたのか、
《提督。どこか嬉しそうですね?》
「おっと、顔に出ていたか。ああ、榛名。戦闘以外で興味を持ってくれて嬉しいんだよな」
《そうですか。でも他の子も結構戦闘以外の事も興味を持っている子はたくさんいますよ?》
「うん、それは分かっているんだけどどうしてもな、そう思ってしまうんだ」
そんな会話をしながらも私は磯波と浦波を待つために正門まで来ていた。
そこでは大体いつも正門で警備をしている木曾の姿が見えたので、
「木曾。お疲れさま」
「ああ、提督か。どうしたんだ? 町への視察か?」
「まぁ、そんなところだ」
木曾と軽い挨拶をしているところで後ろから二人分の足音が聞こえてきたので振り向いてみると磯波と浦波がカバンを持ってやってきた。
「司令官、お待たせしました」
「待ちましたか……?」
「いや、大丈夫だ」
私はそう言って安心させる。
そこに木曾が声を二人にかけていた。
「なんだ。今日の提督の護衛は二人か」
「あ、はい。ちょっと司令官に頼んでみたんです」
「その……買いたいものもありましたので」
「そうか。まぁいいけどな。だけど提督の護衛も抜かりなくやれよ?」
「はい、もちろんです」
「その、頑張ります……」
三人の会話もそこそこに私が「それじゃ行くか」という声をかけて町へと出発していった。
「その、司令官? もし荷物が増えるようでしたら送ってもらえるのも可能でしょうか……?」
「え? そんな大きいモノを買おうとしているのか……?」
「いえ。ただ、ちょっと値段が張るものかもしれないので……」
「そうか。まぁそれなら店員さんに頼んでみるよ」
「ありがとうございます」
「よかったね、磯波姉」
「うん」
そんな会話をしながらも私達は町の視察をするために町内会へと顔を出していた。
「町長さん、ご無沙汰しています」
「ああ、提督さん。よく来てくれましたね。今日は視察をよろしくお願いしますね」
「はい、頑張らせていただきます」
「君達も初めて来たのだろうからあんまり気張らなくても大丈夫だからね。この町の人達はいい人ばかりだから」
「「はい」」
おそらく初めて顔を出してきた磯波と浦波に気を使ってくれたのだろう。
「ありがとうございます、町長さん。ですがよく二人が初めてだとわかりましたね?」
「ええ、まぁ。提督さんは必ず町の視察に来るときは私に声をかけてくれますからその度に連れてきている艦娘の子達も顔ぶれが違いますから誰が来たのかいつも覚えているんですよ」
「そうだったんですか」
それで少し町長さんと話をした後に町の視察を開始していた。
今日は祝日ともあり町はいつもより人が多く歩いてい
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