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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
771部分:第六十二話 三姉妹、書から離れるのことその八

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第六十二話 三姉妹、書から離れるのことその八

「黄巾党はこれで解散します!」
「えっ、解散!?」
「そうするって!?」
「まさか!」
「そんな、天和様!」
 程遠志もだ。彼女に声をかけてきた。
「解散とは」
「宜しいのですか?」
「折角ここまで来たのに!」
 下喜達も言う。しかしだった。
 それでもだった。張角は晴れ渡り、そして確かな顔で続けた。
「もういいの」
「そんな、あれだけ苦労されてきて」
「それでここで解散とは」
「そうされるとは」
「今こうして暴れ回っても。誰も幸せにならないから」
 それでだとも話す張角だった。
「だから」
「そうですか」
「それでなのですか」
「だからこそ」
「ええ。三人共今まで有り難うね」
 親衛隊の三人にもだ。笑顔で話した。
「じゃあこれからは」
「わかりました」
「それなら」
 三人も納得した顔になり頷いた。そうしてだった。
 彼女達ももう何も言わなかった。三姉妹を見守るだけだった。
 彼女達を後ろにしてだった。張角はさらに言った。
「私達普通の女の子に戻ります!」
「じゃあ本当に」
「これで解散なんだ」
「本当なんだ」
「皆今まで有り難う!」
 張角はまた言った。
「これで。さようなら!」
「また会おうな!」
「忘れないから!」
「ずっと!」
 黄巾軍の面々も声援を送る。こうしてだった。
 黄巾軍は解散となった。そしてだ。
 物見をしている馬岱と典韋は少し能天気にだ。森の中で話していた。
「皆何か凄く楽しそうだね」
「そうだよね」
 こうだ。にこにことして二人で話していた。
「何か私達もね」
「行きたかったよね」
「けれどこれも仕事だし」
「仕方ないわね」
「そうそう、それでね」
 馬岱はここで話を変えてきた。
「典韋ちゃんって元々料理人だったよね」
「うん、そうなの」
 料理の話になった。すると典韋の顔がさらに明るいものになった。
「ずっとね。陳留で働いていたの」
「そうなんだ。お料理自身あるんだ」
「それなりにだけれど」
「うちにも料理得意な人がいるけれど」
「黄忠さんよね」
「あとね。ロック君とか」
「ロック君っていうと別の世界から来た?」
「そうだよ。ロック=ハワードっていうんだ」
 こう彼のことを話すのだった。二人は狼煙に使う台を囲んで座って話している。
「強いだけじゃなくてお料理もできるんだ」
「あっ、それって華琳様みたいね」
「曹操さんに似てるからな」
「馬岱ちゃんのお話聞く限りはね」
「そうかな。性格は全然違うから」
「そうなんだ」
「うん。格好いい性格だよ」
 ロックの性格をだ。こう典韋に話した。

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