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翠碧色の虹
第十幕:虹へ未来の贈り物
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夏ちゃんや凪咲さんも、お父さんの話をしなかったので、もしかしたら・・・という思いがあって、なかなかその事・・・七夏ちゃんのお父さんの事を、切り出せなかったのだ。

時崎「いや、なんでもない」
七夏「???」

・・・と、そこへ、七夏ちゃんのお父さんが、何か手にして、こちらに来た。

直弥「七夏・・・これ・・・」
七夏「なぁに?」
直弥「少し遅くなったけど、お誕生日、おめでとう!」
七夏「わぁ☆ ありがとう!!」

今日は、七夏ちゃんの誕生日!? ・・・いや、少し遅くなったという事は、数日前か・・・。知らなかったとはいえ、ちょっと悔しい気持ちになっている自分に気付く・・・。

直弥「開けてごらん」
七夏「はい!」

七夏ちゃんは、高くなっている感情とは逆に丁寧に包みを開ける。俺も、自分のプレゼントではないのに、その中身に意識と視線が吸い込まれる。

七夏「こ、これはっ!!」
時崎「おぉー!!」

それは「MyPad Little」というタブレット端末。七夏ちゃんくらいの年の子にしては、とても高価なプレゼントだった。

七夏「お、お父さん! いいの?」
直弥「ああ、七夏。前からほしがっていただろ?」
七夏「ありがとうです!!!」
時崎「七夏ちゃん! 良かったね!」
七夏「はい!!!」

・・・と、そこへ凪咲さんも現れる。

七夏「あ、お母さん!! お父さんがこれ!!」

その一言だけ聞くと、何の事か分からないが、七夏ちゃんが、それだけ喜んでいるという事が伝わってくる。

凪咲「まあ、良かったわね! 七夏!」
七夏「はい!!」

「MyPad Little」を嬉しそうに眺めている七夏ちゃんに気付かれないように、凪咲さんが、お父さんに小声で何か話しているようだ。

凪咲「(ちょっと、あなた・・・あれ、高かったのではないの?)」
直弥「(まあ、それなりに高価な商品だけど・・・)」
凪咲「(もうー・・・)」
直弥「(実は、携帯電話のポイントが知らない間に結構増えてて、そのポイントに少し足しただけで、買えたんだよ)」
凪咲「(まあ! そうだったの!?)」
直弥「(ポイントの有効期限も迫ってたみたいだし、ちょうど良かったんだ・・・おっと、この事は、七夏には内緒で頼むよ)」
凪咲「(はい!!)」

俺は、七夏ちゃんのご両親の話がなんとなく聞こえてきたが、聞かなかった事にする。それより、俺も、七夏ちゃんに何かプレゼントをしてあげたいと思った。

時崎「七夏ちゃん!!」
七夏「はい!?」
時崎「俺も、七夏ちゃんに何かプレゼントするよ!」
七夏「柚樹さんからは、お誕生日にプレゼント、貰ってます☆」
時崎「え!?」
七夏「えっと、セブンリーフの写真立て・・・」
時崎「あっ
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