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和-Ai-の碁 チート人工知能がネット碁で無双する
第二部 北斗杯編(奈瀬明日美ENDルート)
第47話 奈瀬明日美 vs 趙石
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読み筋を汲み取ることは難しい。
ただ楊海さんが団長を務めるだけあって趙石も私の碁、いや和-Ai-の碁をしっかりと意識して対応してる。
相手のアタリに普通にツギ打てそうに見えるところだけど、臨機応変に柔軟な対応をする。
白石に下辺黒を封鎖されてしまう。もはやタネ石を助けるつもりはない。
中央を白が制し私は左辺の黒地化に成功する。
白が上辺に守りの手を打つ。かなり白地が見込めそうに思えるけど……私は白石にツケる。
和-Ai-は私が守ったらツケてくる。だから相手が守ったらツケは私の中では常識の一手だ。
さきほどの上辺の仕掛けは右辺と関係してる。
ここでようやく2線ハイによってできた白石の壁を攻めることができる。
自分が封鎖されないよう、相手を閉じ込める。
白は薄みを衝いてくるけど――こうなって見ると、右辺の壁攻めが思いのほか厳しいことに気付くだろう。
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北斗杯大盤解説会場 side-Kumiko
「奈瀬女流の本気の攻めだ」 いろはちゃんが呆れたように声をあげる。
奈瀬女流が力技ともいえる手法で白をねじ伏せていく。非常に厳しくて正確に――。
私に優しく指導碁をしてくれたときや普段の可愛い様子と全く違うギャップに萌えてしまう。
勝負の世界の厳しさと美しさを私に教えてくれる。
「いろは先生!! わたし囲碁がしたいです……奈瀬女流のように強くなりたいです!」
思わず熱い想いが口に出る。いろはちゃんは コクリと頷いてくれた。
奈瀬女流の碁は、私の憧れの碁、いつか私も同じ舞台に立ちたいと思った。
白石も苦心の手順でコウに粘ろうとしている。
右辺のシノギは隅のコウ味を頼りにして、上辺へと手抜く。
白は手筋のツケコシでかろうじて活きてるけど……
こうなってみると黒は上辺2子抜かせても地は損していない。
私には難しい二段コウの複雑さも、もはや奈瀬女流には難しいものではないのだろう。
コウ材の少ない白は、眼を一旦は確保せざる得ない。
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北斗杯検討室
「よし、奈瀬がコウに勝ちにいった!」 倉田が喜びの声をあげる。
「左隅だけでかなりコウ材があるね」 安太善は冷静に盤面を分析する。
「これも損のない上手いコウ立てだ」 林日煥が奈瀬の手を褒める。
「カノジョは冷静だな。戦い方(戦闘碁)を知っている」 珍しく高永夏も他人を評価する。
「白はコウ立てが続かなくなった……」 洪秀英が指摘する。
「盤面は――15目ほど離れているか?」「もう白も投了間近だな」
「とりあえず2勝確定で
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