暁 〜小説投稿サイト〜
和-Ai-の碁 チート人工知能がネット碁で無双する
第二部 北斗杯編(奈瀬明日美ENDルート)
第45話 中国対日本
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う、うん」

「こんな綺麗なホテルで対局だなんて凄いよね」

 あかりは初めて公式棋戦を観戦するということで少し緊張している。
 私はホテルで行われた女流棋聖戦に奈瀬女流を応援に行ったことがあるで今回で二回目となる。
 北斗杯はジュニア大会とはいえ国際棋戦だホテルも大会の規模も女流棋聖戦のときより大きい舞台だと感じた。

「奈瀬女流の相手は14歳なんだ。若いっ! それにもう三段?」「中国と日本とは昇段規定が違う」

「あのヒカルの相手は?」「あの短髪眉太の方、細面メガネが大将」

 対局は9時から開始だけど大盤解説は10時からだ。その代わり女流棋士の香川いろはちゃんが私たちの隣で解説をしてくれる。考えてみればかなり贅沢な環境?

 ニギリの結果は大将の塔矢君が黒。

「ということは進藤君が白で、奈瀬女流が黒?」「そうそう」

「おはよ」

 メガネをかけたマッシュルームカットの男の子がいろはちゃんに声をかけてから離れた席に移動して座る。

「さっきの誰?」「いちおう同門? 弟弟子?」

 そういえば進藤君と同期で入団した越智康介二段だ。たしか私たちの一つ年下のはず。

「メガネキノコハコレカラソダテルノ」

 メガネキノコって越智二段のこと?年下の中学生を育ってるって何だか犯罪のにおいがするよ!!

「あら? ――あかりちゃんも?」「ヒカルのお母さん!?」「え? 進藤君の?」

 進藤君のお母さんも、進藤君のお祖父ちゃんと一緒に応援に来たらしい。あかりの近くの席に座った。

●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇

同日 北斗杯検討室

「奈瀬女流は和-Ai-の碁の大ファンを公言するだけのことはある。似たような構えだ」

 中国チームの団長である楊海がモニターに映る三将の盤上に注目する。

「この構えも定着してきましたね。Aiの手順の優秀性は今やプロでも評価せざるを得ない」「ええ」

 韓国人通訳が口をはさみ。安太善が相槌を打ってから一つの話を振る。

「楊海さん、雲南チームに和-Ai-が肩入れしている聞いてますが、ホントですか?」

「ソチラまで噂が広まってるのか、まあ狭い世界だし仕方ないか」「で、真相は?」

「正式な契約を結んでるわけじゃないがKGSのネット碁では優先的に対局してもらえるのは事実ダ」

「なるほど。雲南チームに所属する陸力の好調にも和-Ai-が関わっていると?」「まあネ」

「そうなると陸力と塔矢の一戦がやはり興味深いな」

「それに比べて進藤の方はパッとしないな。足取りが重いっていうかそんな感じだ」

「威勢がいいのは盤の外だけってことか」「ハハ」

「塔矢アキラは思った以上かもしれないぜ」「楊海さ
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