ペルソナ3
1820話
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は問題ない」
「……何で?」
「まぁ、エースだからな」
正確には混沌精霊だから、生身で宇宙に出ても平気だというのが正しいのだが、ゆかりにはまだその事は言わない方がいいだろう。
別に俺が人間じゃないからってゆかりが嫌うとも思っていないが、この世界にはシャドウという厄介な存在がいるしな。
「ふーん……まぁ、アクセルの事だし、何があっても大丈夫なんでしょうけど」
妙な信頼を受けているみたいだが、まぁ、今はそのままにしておいた方がいいだろう。
「じゃ、行くか。……どうする? コックピットの中だと映像モニタ越しにしか宇宙から地球を見られないが」
「え? コックピット以外にどうするのよ?」
「ニーズヘッグの手の上だな」
「ちょっ!」
「ああ、安心しろ。別に自力で大気圏突破したりする訳じゃない。宇宙に行く方法は……そうだな、ゆかりも何度も経験した影の転移魔法があるだろう? あんな感じだ」
正確には転移魔法じゃなくて、システムXNなのだが。
まぁ、その辺はゆかりに説明してもちょっと分かりにくいだろうし、結果としては同じようなものなので、わざわざ混乱させる必要もないだろう。……まぁ、実際に転移する時に影のゲートとシステムXNでは大きく違うので、その辺で気が付く可能性はあるだろうが。
ともあれ、俺の言葉に大気圏を突破して宇宙に出る訳ではないと理解したのだろう。ゆかりは安堵の息を吐く。
もっとも、そういう方法で宇宙に行くのも、恐らくは可能だろうけど。
システムXNという便利な物がある以上、わざわざ大気圏突破はしなくても構わないが。
「取りあえずこれ」
空間倉庫から取り出した紐を、ゆかりに渡す。
「え? ちょっと、この紐は何?」
「命綱だな。多分問題ないだろうとは思うけど、念のためにその紐をニーズヘッグの指にでも結んでおいてくれ。ゆかりも、いざって時に命綱があった方がいいだろ?」
そう言われればゆかりも特に文句はないらしく、その紐を受け取る。
それを確認すると、俺は再び空を飛んでニーズヘッグのコックピットに戻った。
そうしてニーズヘッグの左手をそっとゆかりに伸ばす。
ゆかりは恐る恐るとだが左手の上に乗り、紐でパイロットスーツの腰と左手の指の間を結ぶ。
「準備は終わったか?」
『え、ええ。いいわよ』
やはりいきなり宇宙に行くというのは、ゆかりにとってもかなり緊張するのだろう。少し震えた声で、準備が整ったと告げてくる。
それでも怖じ気づいて宇宙に行くのを止めると言ったりしない辺り、度胸は間違いなくあるんだろうが。
ああ、でも毎日のようにタルタロスを攻略しているのを考えれば、そこまで不思議って訳でもないのか?
ともあれ、ゆかりの準備も整った事だし……
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