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提督はBarにいる・外伝
サラトガ救出作戦〜青葉の受難?〜
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か助けてください。

「で、どうするんです司令?手順滅茶苦茶ですけど」

「そうだなぁ……恐らくだが今の騒ぎに敵さんが引き付けられるだろうから、こっちは森の中の住宅地を捜索。その上で遭遇した敵は出来る限り排除って感じかな」

「つまり?」

「サーチ&デストロイ!って奴だな」

 あぁ、やっぱり司令は通常運転でした。完全に大暴れする気満々ですよこの人。青葉はその様子をカメラに納めればいいわけですね?わかります。司令は煙草に火を点けて、ぷかぷかふかしながら散歩でもするように歩き出しました。慌ててその後ろを追いかけます。

 森林地帯の中を進みながら、遭遇した敵は司令一人で葬ってるんですが……一言言わせて下さい。司令は本当に人間ですか?だって、敵がこちらに気付いていない内にそっと後ろに回り込んで、刀を背中側からブスリとやったり、首をキュッと絞めた後で思いっきり首を捻ってます。かと思えば正面で対峙した時には敵の砲撃を躱して突撃し、膝を蹴り砕いて頭を斬り落としてます。どこのバーサーカーですか、正直敵さんが憐れに思えてきました。

「てか司令、砲撃なんてどうやって躱してるんですか?」

「あぁ、あれは敵の砲口を見て、その射線に入らないようにしてるだけだ。この近距離なら砲撃はほぼ直線に飛んでくるからな……射線にさえ入らなければ回避なんて楽勝だよ、っと!」

 そう言いながら司令は片手で構えたショットガンをぶっぱなします。狙っていたのは敵の偵察機……どうやら、近くに空母が潜んでいるようです。司令が言っていた回避方法は、言うのは簡単でも実行できる人なんてそうそう居ないと思うんですがね?

「三笠教官の突きに比べたら、あんなの温い温い。ノーモーションからいきなり目の前に突きが飛んできてたりするからなぁ……アレに比べたら可愛いもんだ」

 以前からちょくちょく聞く三笠教官の逸話。これって本当なのでしょうか?元帥……いえ、先代元帥の付き添いでたまにいらっしゃるのを見ても、美人の奥様って感じの印象しか受けないんですが。司令曰く、

『アレは擬態だ。敵が油断して襲いかかって来るのを待ち構える為の擬似餌……中身は中〇主水もビックリの剣客だぞ』

 と、若干青ざめて語ってましたっけ。余程怖い目に遭わされたんでしょうね……司令の言葉を信じるなら。そんな事を考えつつカメラを回していると、司令の大暴れっぷりが本当に凄いです。今もヲ級が振り回した杖?を刀で受け止めて、腹に膝蹴りを入れてます。態勢が崩れた所で腰からアーミーナイフを抜いて、首筋をスパッと切り裂いてます。何かを確かめるような感じで戦っているのを見ると、どうやら人間の急所が通用するのかを確認しているようです。何だかその作業は酷く事務的で、見ているだけで背筋が寒くなった気がします。


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