第百五話 リューネブルク逆亡命
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ことは難しいと思います」
「そうよね、途中で死んだりしたのとか、向こうで血筋が絶えたとか一杯ありそうだものね」
「色々有りますから」
「一般士官にも貴族が居るのね、エリザベート・ローザライン・フォン・クロイツェル中尉かクロイツェルも男爵家でリヒャルト殿下派だったわよね」
カリン母さんだから目聡く見つけたんだけどね、此処で旨くカリンと共に拉致してくれば万々歳なんだけどね。家でカリンを育てようぜ。リアルプリンセスメーカーだよー。
「そう聞いております」
「ふむ、6歳の子持ちで父親は不明、気の毒だね」
「しかし、叛徒で軍務に着いている以上は敵ですから」
「フフフ、ケスラー」
「何でしょうか」
ケスラーは思った、殿下の笑いは厄介事を押し付けられる前兆だと。
「この、エリザベート・ローザライン・フォン・クロイツェル中尉って子供込みで拉致できない?」
「それは、何を為さるおつもりで?」
「いや、同じリヒャルト殿下に仕えた家の子孫が不当に弄ばれ母子家庭で居る、此は由々しきことです。出来るだけで良いから、連れてきてあげて欲しいんだよね」
「はぁ」
「けど、味方の諜報員やスタッフが危ない目に会うなら、止めて下さい。
身内に犠牲を出してまで私の我が儘に付き合わすことは出来ませんから」
「殿下のご期待には添えないかも知れませんが、調査だけはしておきます」
「それで良いですよ、万が一の時のことです」
実際カリンのお母さんは軍の事故の影響で後に亡くなる訳だから、
その時カリンだけも引き取れれば御の字だな。
リューネブルクか、あのままの斜に構えた男なのだろうか、それとも・・・。
「殿下、お騒がせしました」
「ケスラー御苦労様」
さて短冊に青タン、赤タンと来たから、あのよろし、でも書きますかな。
帝国暦482年8月10日
■イゼルローン要塞 カイザーリング艦隊旗艦
「申告します。カイザーリング艦隊勤務を拝命いたしました、ラインハルト・フォン・シェーンヴァルト少尉です。よろしくお願い致します」
「申告します。カイザーリング艦隊勤務を拝命いたしました、ジークフリード・フォン・キルヒアイス准尉です。よろしくお願い致します」
「カイザーリング艦隊司令官ミヒャエル・ジギスムント・フォン・カイザーリング中将だ。よろしく頼む、詳しい配置は参謀長のリヒャルト・パーペン少将に聴くと良い、参謀長頼む」
「了解しました。参謀長のリヒャルト・パーペン少将だ、卿らは学校を出たばかりで右も左も判らんだろうが、確り教え込むからそのつもりで居てくれ」
「「了解しました」」
「他に副参謀長や補給担当参謀などが居るんだが、生憎半舷上陸で出払っていてな、今度紹介しよう」
「「了解しました」」
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