ペルソナ3
1819話
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「ワンワン! ワフゥ!」
犬が嬉しそうに神社の敷地内を駆け回っている。
その犬が追いかけているのは、俺が生み出した犬の炎獣だ。
うん、何となく犬と遊ばせるにはこういうのがいいだろうと思ったんだが、間違いじゃなかったらしい。
炎獣は吠えたりせず、ただひたすら犬と一緒に周囲を走り回る。
そんな2匹を眺めながら、俺は昼食代わりに買ってき弁当を口に運ぶ。
ドッグフードを売っていたスーパーで買ってきた弁当なので、美味い! って程じゃないが、不味いという訳でもない。
いたって普通の味……というのが正しいだろう。
そんな幕の内弁当を食べると、次に寿司を食う。
スーパーで売ってる寿司だから、当然のように人間が握った寿司ではない。
いわゆる、寿司ロボットが握った寿司だ。
ただ、この寿司ロボット、そんなに悪い訳じゃないんだよな。
回転寿司とかでも、寿司ロボットを使っている店というのは多いらしいし、スーパーで使っているとのはともかく、本当に高級な寿司ロボットになると、人間の職人が握ったとのそれ程差がない程度の味らしいし。
……ただ、それでもやっぱりロボットが握った酢飯に具を置くだけじゃなくて、普通に人間が具と一緒に握った寿司を食べたいと思うのは悪くないだろう。
どこか、寿司を何皿食べれば無料とか、賞金とか、そういう店がないもんかね。
あー……でもそういうイベントをやっている寿司屋は、大抵が回転寿司だよな。
勿論普通の寿司屋でそういうイベントをやっていないところもないだろう、その辺りの可能性はかなり低い。
寧ろ、食べ放題とかそういうのは……
「クゥン?」
寿司について考えていると、炎獣と遊んでいた犬が俺の方に近づいてきて鳴き声を上げる。
どうしたの? と、そう尋ねているような様子に、俺は何でもないと撫でてやる。
撫でられた犬は、特にそれ以上は俺に構わず、再び炎獣との追いかけっこを始める。
こうして見る限り、あの犬もそれなりの年齢のように思えるんだけどな。
まぁ、犬ってのは何歳になっても走るのは好きだし、しょうがないか。
そうして遊んでいる犬と炎獣を眺めているうちに時間が経ち……
「っと」
階段を上ってくる音が聞こえ、指を鳴らす。
すると炎獣は瞬時に白炎と化し、空中に消えていく。
「ワオン?」
今まで追っていた炎獣が急に消えた為だろう。犬が不思議そうに周囲を見回す。
そして炎獣が消えた場所を、行った来たりしているが……当然のように炎獣は既にそこには存在しない。
そして犬が移動している間に、階段を上がってきた人物が姿を現す。
それは以前ここで会った、小学生の……なんだったか。ああ、そうそう。舞子だったな。
「あー、お兄ちゃん。久しぶ
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