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俺のペットはアホガール
その十一「三国志」11-1
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なーつやすみー



えっと…拝啓 暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。


僕…緑屋 詩緒は



「もーー!! なんで宿題なんてあるんだしー!!」


「全然問題わっかんねー!! 難しすぎでしょ! この問題集!!」


「あははっ暑さでついに壊れましたか〜?」


「………」


友達のちよ子のお家で勉強会(…だと思う)をしています。


夏休みも中盤。僕はもうほぼ全て宿題は終わらせていたのだけど


「イラちゃん! 一次方程式って何!?」


「アホ子! 羅生門ってなんだし!?」


「あはははっ」


全くの手つかず……というよりはやりたくてもそもそも内容が分かってない、ちよ子とイランに泣きつかれて急遽 始めたこの勉強会。


終殿は夏期講習の為いない。大和殿は……


「僕はただの暇つぶしなのでお気にせず〜」


…だそうです。彼はよくわからない人だ。…悪い人…ではないと思う…けど…。



「えっと……じゃあ少し休憩にする?」


このままやっていてもたぶん、全然進まないだろうし…少し休憩を入れて頭を休ませてあげた方がいいかもしれない。


「ヤッター、おやつタイムー♪」


「イエーイ、おやつタイムだし♪」


高校生になってもあそこまではしゃげるだなんて……ちよ子とイランは…ある意味すごい……のか?



「アタシ、今日の為にお菓子持ってきたしー」


「あ……僕も」


「奇遇ですね〜僕もなんですよ」


「えっそうなの!? ワタチもみんなの為にって、特別なお菓子用意したよ!」


じゃあせーので出そうか、という話になり


「「「「せーのっ!」」」」


僕が出したのは パイの実


ちよ子が出したのは きのこの山


イランが出したのは たけのこの里


大和殿が出したのは きこりの切り株


良かった、みんな別々のお菓子だ。被らなくてよかったと安堵していると


「ハ? ちょっと…みんなどうゆうセンスしてるの?」


「ち…ちよ子?」


何故かちよ子が怒っている。よく見ると、イランも大和殿も静かに怒っているようだ。


「みんなどうしだんだ? なにをそんなに怒って…」


「そりゃ怒りたくもなるよ、しおちゃん!」


「だからなに…に?」


「一番美味しいお菓子と言ったら、きのこの山に決まってるじゃん!!」


じゃん……と言われましても…。


「ハァ? アホ子正気だし? 一番美味いのはたけのこの里に決まってるし」


いや…決まってはないと思う。人それぞれだと思うぞ…イ
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