暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築
5部 Sweet Songs Forever
3章 コンサート
コンサート当日
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たのとは別の非常階段を降りて、地下に向かっているらしい。
でも、殺すんじゃなく、連れ去ろうとするとは・・・
フィアッセさんをどうするつもりだよ。

≪普通に考えれば・・・遺産を手に入れるためだと思います。
やはり、フィアッセさんがなにかしらのキーになっているんでしょう。
よくありがちなパターンですが≫

≪だよね≫

 これもさっき美由希さんと別れる前に恭也さんから聞いたこと。・・・なんとまぁビックリ。フィアッセさんには、狙われる理由があった。
恭也さんの話では、ティオレさんがフィアッセさんに残した『遺産』とやらを狙って、今回の事件は起きたそうだ。
そして、ここで重要な事がもう一つ。
その遺産の事は、フィアッセさん自身も今回の件が起きるまで、全く知らなかったらしいし、現在でも何かは知らないみたい。

≪いくら位だと思います?≫

≪普通に考えたら数百億は堅いんじゃないの。世紀の歌姫って言われた人の遺産でしょ。そして騒動起こしても欲しいとなればね≫




「・・・というわけで、お転婆はここまでだよ。エリス・マクガーレン」

・・・悔しい。目の前に、居るのに・・・!!

「動かないでもらえると、私としても非常に助かる」

 そう言って、男は私から離れフィアッセに近づく。左手に持った拳銃の銃口は、私を向いている。
黒いコートに銀髪。右手にはトンファー型の刀剣。そして・・・見ているだけで寒気を覚える瞳。
コイツが今回の一連の事件、そして・・・10数年前に起きた、
アルバート・クリステラ議員を狙った爆破テロの実行犯。
私も、フィアッセと共にそこに居た。
そして・・・子どもだった私は、コイツに会っている
あの時、キョウヤの父親であるシロウ・タカマチがいなかったら、
どうなっていたか。
いや、そこはいいか。とにかく、今の状況だ。
・・・悔しい。私では、コイツに対処出来ない。二度も背中を取られた。
悔しい。私は・・・何も守れないのかっ!?

その時だった。おそらく、奴が逃走用に用意していた車だろう。
それがいきなり真ん中から真っ二つになり、爆発した。

「・・・え?」

 その場に居た全員の動きが、そこで止まる。当然の反応だ。
車が真っ二つに切れるなんて普通ならあり得ない。
そんな私達の反応にはお構い無しで、爆風の熱と衝撃が、
この辺り一帯を駆け抜け、支配する。
当然、それは黒いコートの男にも迫る。
フィアッセと男との間に割り込むようにして。
男が、右手の獲物の刃で受け止める。
そこで、風は止み、その姿を表した。

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