蒼雷の恋慕 FINAL
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だ。レヴィ……貴様にはその覚悟があるか?」
「それは……そんなこと急に言われても」
「確かにすぐには無理かもしれん。だが忘れるな……貴様が望むことはそのような道のり末にあるかもしれんのだ。故に誰もは結婚とは簡単に口に出来ぬし、してはならん言葉なのだろう」
だが同時に……苦難や困難の果てに愛し合うふたりが結ばれるからこそ、結婚とは尊く幸せな出来事として認識されるのだ。
「そっか……ならボクは」
「諦めるのか?」
「だって……」
「まあ……諦めるのなら我は止めん。貴様の人生は貴様自身が決めることだ。それにこの程度のことで諦められるのであれば、それは特別な好きではなかったということにもなる。特別な好きという感情は……止めようと思って止められるほど弱い気持ちではないからな」
そういう意味では……我の想いはまだ特別な好きではないのかもしれん。
いや、それは我だけでなくあの者達もそうなのだろう。多くの葛藤の末に全てを捨てる覚悟が出来た者が1歩先に進めるのだ。そして、その者がきっとあやつの隣に……
「レヴィ……貴様のショウへの想いは特別な好きに分類できる。だが今はまだ芽が出たばかりのものなのだろう。今後どうなるかは貴様次第で我にも分からぬ。だがこれだけは言える……もしもその芽が成長し花を咲かせたならば、その時は自分の思うがままに進め。それがきっとどう転んでも後悔のない道だ」
「王さま……うん、分かったよ。ボク、これからもショウのこと考えてみる。それでいつか自分なりの答えを出してみせるよ!」
「うむ……さて、夜も深くなってきた。そろそろ寝るとしよう」
「うん。……あれ、でも子供の作り方に関して教えてもらってないような?」
「――っ!? そ、そそそれは……布団に入ってから話してやる。部屋が明るい状態では我が堪えれぬし……」
「え、最後何て言ったの?」
「ちゃんと教えてやるからさっさと布団に入れと言ったのだ! 分かったか、このうつけ!」
そのあとのことは説明はせん。
どうしてだと? そんなこと聞かずとも分かるであろう! ただまあ……レヴィが理解したかはともかく、我が逃げずに語ったことだけは言っておこう。
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