蒼雷の恋慕 FINAL
[8/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ヴィが目の前に見えるのだから聞き間違いではないのであろうな。
って、そうなるとやばくね!?
完全に我の思い描いていた展開と違うんだけど。口調が変わるほど慌てる事態なんだけど。ねぇ我はどうしたらいい?
って聞いたところで答えが返ってくるはずもない。どうにか自分で乗り越えなければ……
「具体的に……どう違うのだ?」
「具体的に言えるほどはっきりしてないんだけど……ショウのことを考えると胸の奥がポカポカしてくるというか、あんなことしたいな〜とか、どんな服着たら褒めてくれるかなって王さま達のことを考えるよりも色々と考えちゃうんだよね。何でだろ?」
そんなの……貴様が無意識にあやつに恋をしておるからに決まっておるではないかぁぁぁぁあッ!
いや待て、落ち着くのだディアーチェ・K・クローディア。ここで感情に流されては元もこうもない。こういう時こそ冷静に判断せねば。
今の言葉を聞く限りはレヴィはショウに恋をしておると言える。
しかし、レヴィはあのレヴィなのだ。一般的な解釈で良いかと言われると迷いが出る部分も出てくる。もしかすると異性というより兄といった感じで慕っておるだけかもしれぬからな。
「何でと我に聞かれてもな……貴様はショウとどうなりたいのだ?」
「えーっと……ボクのパパ達みたいな関係になりたいかな?」
「何故疑問形なのだ? というツッコミは置いておくとして……貴様は自分が何を言っておるのか理解しておるのか?」
「うん、何となくだけど……ボクはショウと結婚して、ショウの子供を産んで幸せに暮らしたいんだと思う」
曇りのない笑顔からして嘘偽りはないのだろう。それ故に……我の心は痛んだ。
レヴィはほぼ間違いなくショウに恋をしておる。自分が恋をしている自覚はないであろうが、おそらく今後ショウへの好きが普通とは違うのだと日に日に自覚していくだろう。そうなればきっと……レヴィは今よりもショウへ自分を気持ちを伝えるに違いない。
……レヴィが……我が友が恋をすることは喜ばしいことだ。我はレヴィの友……それ故に素敵な恋をして幸せになってほしいと願う。
だがあやつを……ショウを渡したいとは思えぬ。
あやつには我の傍に居て欲しい。出来ることならば魔導師のような危険のある仕事はやめて、我と一緒に喫茶店を営んで欲しい。
なのはやフェイト、小鴉が相手ならば……これまでと同じ関係で居られなくなるとしても我は自分の気持ちを優先するだろう。
しかし……レヴィが相手でそれが出来るのか。いやレヴィだけではない。シュテルもおそらく我と似たような想いを持っておるだろう。
レヴィは元気でも泣き虫だ。少し本気で怒ればすぐに泣きそうになってしまうほど打たれ弱い。それに自分の気持ちに素直でも他人が傷つけば自分を責め
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ