蒼雷の恋慕 FINAL
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と向かって笑顔で直球で好きだと言われてみろ。誰だって嬉しさや恥ずかしさが湧いてくるものであろう。故に我は悪くないし、おかしくもない。
「レヴィよ、今貴様は抱いた好きは友へ向ける好きだ。先ほどの家族へ向ける好きとの違いは理解できるか?」
「う〜ん……そう言われると微妙かな。違うってのは分かるんだけど、どっちも大切だからどっちかを選べとか言われても選べない気がするし」
「まあ今はそれで良い」
明確には違うのだろうが、親への好きも友への好きも大きく括れば親愛と言える感情だ。
特別な好き……恋愛とは分類から異なる。レヴィにはっきりと理解させるべきは親愛と恋愛の違いだ。故に大切なのはここからの話を理解できるかだろう。
「次に進むぞ」
「うん」
「よいか……大切なのはここからだ。次に我が言う好きを理解できるかどうかはとても重要だ」
「ご、ごくり……」
緊張感は伝わってきたが別に口でそのようなことは言わぬで良い。かえって真剣みがなくなるかもしれぬからな。慣れておる我は別に気にはせぬが。
「では……レヴィ、貴様はショウのことをどう思う?」
「え……ショウのこと?」
「何でここであやつが? という顔をしておるから説明しておくが、特別な好きというものは一般的に異性に対して抱くものだ。故にあやつを例に挙げておるだけよ」
我の知る限りレヴィと最も親しい異性はショウであろう、レヴィが異性というものを意識出来ておるかは怪しいところだが。昔よりも人との距離感はちゃんとしておるようだが、それでも人との距離感が近いのは変わってはおらん。
もしもこれで我などに向ける好きとの違いが分からなければ、まだレヴィに恋愛を理解するのは無理だろう。
ただもしも少しでも理解できたならば……着実にレヴィは成長しているということだ。今すぐは無理かもしれんが、そう遠くない未来にレヴィは特別な好きを理解できるであろう。
もしも同じような話を他の者にしておったならば、こやつはあやつのことが好きなのでは……といった事実が発覚してしまったかもしれぬ。
だがまあ……レヴィならばそのようなことにはなるまい。こやつの発する好きはLikeでしかないのだからな。
「それで……我らへの好きと何か違いを感じたりするか?」
「う〜ん……ちょっと待ってね。…………う〜〜ん……む〜……うん? ……むむ……いや、何か」
「そこまで悩むほどのことではないと思うのだが……」
「いや、ボクもそう思ったんだけど……考えれば考えるほど何か違うような気がしてきた。ショウのことは友達だし、好きなんだけど……何かそれだけじゃないような気持ちになるんだよね」
……今のは我の聞き間違いか?
何やら我の予想とは違った方向の言葉が返ってきたのだが……真剣に悩んでおるレ
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