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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 外伝
蒼雷の恋慕 FINAL
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「何で?」
「いや、そのだな……我の中で考えをまとめたいというか、貴様に分かりやすいように考えておきたいのだ」
「そっか、ならそうするべきだね。ボクとしても分かりやすい方が良いし」

 すまんレヴィ……恥ずかしさのあまり時間を稼ぐ我の弱さを許してくれ。多分今から話すと我は貴様に好きの違いなどを教える前に力尽きてしまう。それ故の配慮でもあるのだ。ちゃんとあとで説明する……貴様が寝たりしなければ。

「それでレヴィよ……貴様は小鴉から色々と聞いたようだが、どのへんがはっきりしておらんのだ?」
「えっと……何て言ったらいいのかな。好きにも違いはあるんだなってことは理解できたんだけど、ボクはその違いが分からないというか……」
「ふむ……」

 さて、どうしたものか。
 言おうとしていることは何となく分かったが……そもそもレヴィの中に特別な好意が存在しておらなければ違いを自覚するのは難しい。とはいえ、前に進もうとしておるのだからやれることはやってやりたい。まあやれることは限られているが……

「ならばひとりひとり考えていくことにしよう。まずは貴様の両親だ。貴様は父君や母君が好きか?」
「もっちろん。パパもママも大好きだよ」
「ならば今の気持ちをはっきりと心に刻め。それが家族への好きだ……次に行っても良いか?」
「ま、待って! ……うん、大丈夫」
「よし、ならば次は……そうだな。我やシュテルのことを考えてみよ」

 なのはやフェイトなどもレヴィにとっては大切な友であろうが、付き合いの長さだけで言えば我らの方が長い。なのは、フェイト、小鴉がそれぞれを親友だと思えるように我らも互いを親友に思える間柄だ。友への好きを自覚させるならば我らを例にするのが適当だろう。
 言っておくが別に他意はないからな。
 他の者よりも友として好きであってほしいという願望があるわけではないぞ。全くないかと言われたら……少々答えづらくはあるが別に我はレヴィを独占するつもりはない。だから別にレヴィの1番になれなくても寂しくなんてないのだからな。

「我やシュテルは貴様と最も付き合いが長い。我らに対する好きは友へ向ける好きでは最大級と言えるだろう」
「確かに……なにょはやへいとのことも好きだけど、ボクにとっては王さまやシュテるんが1番好きだからね……王さま、何か顔が赤いけどどうかした?」
「べ、別に何でもない。気にするな!」

 この場に小鴉やシュテルが居たならば「王さまどうしたん? 何か嬉しいことでもあったん?」とか「どうしたのですか? あぁ……レヴィから好きと言われたのが嬉しかったのですね」などと言われていただろう。
 べ……別に嬉しくても良いではないか。レヴィは我の大切な友のひとりなのだぞ。自分から親友だからな、みたいな発言はしていたが面
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