戦姫絶唱シンフォギア無印
生きるのを諦めない
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学と言っても男子で入ってこられるのはその道のエリートばかり、正直俺が受かったのはマジモンの奇跡というか、実技が思った以上に評判がよかったというのが未来の見立て。
実際、試験の際歌ったら度肝を抜かれていたのを思い出す。
消灯時間と言っても、夜に課題や趣味の時間をするために夜は部屋の電気が切れるとかそういうのはないので、PCを起動しつつヘッドホンをつけながらツヴァイウィングの曲を聴く。
「やっぱ、あの曲は最高だな」
ライブ会場で聴いたあの曲が一番のお気に入りであるが、あの事故以来風鳴翼は歌ったことはない。理由は相方である奏さんが歌わないから、二人で歌えなければ意味がないらしい。
正直、奏さんが歌えなくなったのは自分のせいだと責めていた時期もあった。
俺がちゃんと逃げていれば、奏さんが無理すること無く今もツヴァイウィングとして活躍してたんじゃないか、そう思うと涙が止まらなかったときもある。
けれどクヨクヨするのは柄じゃない、ヘッドホンから耳を離すとPCの電源を切ってベッドにダイブする。
「……へいき、へっちゃら」
魔法の言葉を口にしながら、俺は目を閉じて眠りにつく。
夢で、ツヴァイウィングの二人が笑顔を見せながらライブする姿を見た。
???
次の日の朝、うっかり寝過ごしかけた俺は部屋に来た未来に引っ張られながら朝食を食べていた。
リディアンの良いところは飯が美味いし、バイキング形式というところだ。
朝はしっかり食べる派の俺には嬉しい限りである。
未来はそんなに食べないが、俺はご飯アンドご飯、しっかりとおかずとデザートを大量に皿に盛り付けると食べ始める。
んー、美味い、ウチの母さんの料理も最高だがこれ三年間食べたら舌が肥えそうだ。
モグモグと食べていると、未来が気になるニュースを見つけたのかスマホ画面を見ながら話しかけてくる。
「昨日、ノイズが発生したみたい。ここのすぐ近くだって」
「……そっか」
人的被害は最小限だって、という未来の言葉に思わず手が止まる。
ノイズとの戦いは犠牲なしには終わらない。ノイズに反撃を許すこと無く戦うことなど不可能であるし、あのときはがむしゃらに避けていたが触れたら死ぬことを考えたら、どんな人間であっても躊躇をする。
そうしてノイズと接触し炭化する、二年前によく見た光景だ。
残ったご飯をかきこむと俺は両手を合わせる。
そんな時だった、学食内が妙に騒がしくなってきた。
「風鳴翼よ!?」
「マジかよ、孤高の歌姫! マジクール」
「うっそ、仕事忙しいんじゃ」
ドキリと心臓が弾む。
あの時のことを聞けないのはわかっているが有名人がいるっていうのはドキドキする。
俺は席を立ってご飯のおかわり
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