第二章 汚された草競馬大会-2-
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じ部屋だったこと。ランファは気にてないからいいとしても、お年頃のルシアとシレーナ。やはり色々考えて緊張する。
おばさんいわく、寝室は二つあるのでそこで男女分ければ別に問題はないでしょ……とのこと。
まぁ、確かに困らないと言えば困らないが……ぶつぶつ文句を言いつつ、荷物を置いて一休み。
「わ〜い、ベットふかふかだ〜」
寝室に入った瞬間、すぐにベットの上にあがりぴょんぴょんジャンプしておおはしゃぎのランファ。
大きな子供を相手にしているような気分になる。
「こらっランファ!ベットの上ではしゃいじゃ駄目だよ」
まるで父親のように叱ってみるものの。
「えぇーー!? ブゥーブゥー!!」
ランファは頬をフグのように膨らませ、不機嫌そうな顔で言うと渋々ベットから降りてくれたのだが、今度は部屋の端っこで嫌みたらしく部屋の端っこでいじいじし始めた。
なんなのだろう…この子は…。
「……チラシ貰った」
ドアが開かれ一枚の紙を持ってシレーナが入ってきた。持っている紙を受け取り、見てみると大きく「草競馬大会」と書かれていた。
「草競馬大会?」
「うん」
「おーどれどれー!?」
部屋の隅っこでいじいじしていたはずのランファが急に元気を取り戻し、ルシア達の方へ駆けよってきた。
ルシアの持っていたチラシを奪い取ると、嘗め回す様にチラシを見つめて大声で書かれている内容を読んだ。
[第五十八回 チキチキ草競馬大会ー!!
優勝者には巨大農地と――牧草百年分プレゼントー!!
飛び入り参加OK−! 参加賞もあるよ! さぁ、みんなどんどん参加して競馬王になっちゃおう!
(もしかしたら……ドルファフィーリングのお偉いさんに気に入られちゃってスカウトされちゃうかも!)]
「牧草百年分!? すげー! 出よう! これは出るかねぇーよ!」
「牧草百年分なんていらない…」
「それに馬もいないし…ね」
何処に食いついているんだ…この子はと思いながらちゃんと突っ込んであげる。
「えぇーーーそんなぁー!?」
そんなに欲しかったのか、牧草百年分。膝から崩れ落ちてガックシするランファ。
まぁまぁ…元気だしてと慰めていると、外の廊下の方から
「はぁ〜……困ったねぇ〜」
「……?」
ため息まじりの声が聞こえてきた。どうしたのだろうと、気になり廊下の方に頭を出てみると、頬に手を添え腕を組んではぁ…とまた大きなため息をついている宿のオーナーのおばさん。
「どったのおばちゃん?」
「あっランファちゃん……」
さすが行動はのランファ。言うが早いか、早速おばさんに近づき話しかけている。
ルシアもランファの後に続けて尋ねてみる。
「なにかあったんですか?」
「いやね…実は…」
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