75部分:第七話 関羽、山で三人の戦士と会うのことその八
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第七話 関羽、山で三人の戦士と会うのことその八
「やっぱりでした」
「伏兵か」
「はい、百人程ここからまっすぐに行った場所にです」
「そこにいたのか」
「そうです、そこに隠れ家の洞窟がありまして」
「ふむ、隠れ家はそこか」
関羽はこのことも確かめたのだった。
「そこにあったのか」
「そしてその前に左右に隠れています」
「わかった。ではここはだ」
関羽はそれを聞いてだった。また慎重に話したのだった。
「まず隠れ家のその左側の奥に入る」
「奥にですか」
「そうだ、奥にだ」
こう言うのである。
「向こうが伏兵ならこちらはその裏をかく。背後から奇襲だ」
「そうだな。そして勢いを得てそのまま倒す」
「その通りなのだ。一気にいくのだ」
「ではな。回り込むとしよう」
趙雲に張飛、そしてキングが言った。
「百人か。数は多いが」
「鈴々達にとっては大した数ではないのだ」
「一人辺り十三人だな」
中でもキングは冷静だった。どうということはない口調で倒す数も言ったのだった。本当に何でもないといった口調だったのである。
「それか十四人だ。どうということはない」
「倒した後は近くのお役人に教えてね」
「それで捕まえてもらいましょう」
舞と香澄は倒した後のことも話した。
「それで全部解決ね」
「ここの領主がどういう人か今一つわかりませんけれど」
「確か董卓という人でしたね」
ナコルルはこの名前を出した。
「何か西の涼州出身だとか」
「噂では暴虐非道とも聞くか」
「だが噂は噂だ」
関羽の話に趙雲が言った。
「実際はどうかわかったものではない」
「そうだな。こうした山奥では政治もわかるものではない」
「ではまずは山賊達をやっつけるのだ」
張飛はこのことを優先させた。
「では行くのだ」
「よし、それならすぐに」
「行こうか」
こうして七人は密かに森の中に入ってだ。左側の山賊達の方に回り込む。細かい場所はママハハを何度も偵察に向かわせて確かめてだ。そのうえで向かったのである。
その頃山賊達はだ。潜みながらあれこれと話をしていた。
「間違いなくここに来るからな」
「そうだな、そうならな」
「ここで待つ」
「そして倒すぞ」
「ああ」
下卑た笑みを浮かべながらだ。そのうえで待っていた。
そしてだ。彼等なりにこれからのことを考えていた。その下卑た笑みでそのことも話すのであった。それは決して品のいいものではなかった。
「どいつもこいつも上玉だったよな」
「ああ、小さいのもいるけれどな」
「馬鹿、ああいうのがいいんだよ」
こうしたことも話すのだった。
「若ければ若い程いいんだよ」
「若ければ余計にか」
「そうなんだな」
「そうだよ、だから俺はあの赤い短い
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