ペルソナ3
1818話
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時間が終わっていないので駅前には幾つもの棺があり、それがより一層の不気味さを表しているが。
だが、長い間影時間を経験してきた荒垣にとっては、この程度は特に問題ないのだろう。
周囲の様子を見ても、特にこれといった表情を動かさないまま歩き出す。
「じゃあ、またな」
そう短く一言だけ告げて。
「荒垣さん、今日はありがとうございました」
「またな」
ゆかりと俺も短く言葉を交わし、再度影のゲートを展開して、女子寮にあるゆかりの部屋に姿を現す。
当然のように、ここも暗いままだ。
「ありがと、アクセル」
「ああ。今日はかなり疲れただろうから、ゆっくりと休んでくれ。……と言いたいところなんだが、1つ提案がある」
「提案? 何よ?」
「荒垣がいる時にも言ったが、明日の影時間のタルタルス攻略は休む予定だ。そのついでに、俺の空間倉庫の中に入っている機体……人型機動兵器、まぁ、ロボットだな。そのロボットが影時間に動くかどうか、ちょっと試してみたいと思ってるんだが、よければ付き合わないか?」
「……ロボット……うーん、、まぁ、そうね。ちょっと興味があるわ」
「なら、明日の影時間になったら迎えにくるよ」
「ええ。……けど、私だけ? 荒垣さんはいいの?」
「本来なら呼びたいところなんだけどな。俺が魔法を使うってのはともかく、異世界から来たってのは荒垣に言ってないし」
そもそも俺が使う、この世界の物と――正確にはペルソナやシャドウとは――違う魔法だという時点で、荒垣は色々と俺に疑問を持っているだろう。
そもそもの話、この世界にはペルソナやシャドウが使っている系統以外の魔法があるのかどうか、それすらも分からない状況だしな。
ともあれ、そんな訳で俺が少し特別、もしくは異端の存在だというのは、荒垣も理解しているだろうが……それは、あくまでも魔法系統の違いというだけだ。
系統や効果そのものは違っても、結局のところ魔法だというのは違いない。
だが……そこにサラマンダーやミロンガ改、更にはニーズヘッグなんて代物を間近で見れば……どうなる事やら。
特にニーズヘッグは見るからにラスボスの機体といった感じだし。
俺の異常さ、異端さ、といったものがこれ以上ない程に注目されるだろう。
そうなれば、荒垣も桐条辺りに情報を流す可能性は否定出来ない。
だからこそ、念には念を入れて荒垣にはPTとかは見せない方がいい。
少なくても今は。
どうにかしてホワイトスターと連絡が付いたら、機体を見せてもいいんだろうが。
「うーん……そうね。そうした方がいいかも」
何故か嬉しそうな笑みを浮かべるゆかり。
何だ? 実はロボットとか大好きなタイプなのか?
それはそれでいいんだけどな。
「じゃあ、明日
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