ペルソナ3
1818話
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俺とゆかりがいれば、どうしようもないだろう。
まぁ、具体的にどのくらいの確率でそんな風になるのかというのを考えれば、実際にはそこまで心配する事はないだろうけど。
それでも万が一というのはあるのだから、絶対に安全という訳じゃない。
その辺りを説明すると、やがてゆかりも渋々とではあるが、納得して頷く。
「じゃあ、もう何日かはそんな感じで。……で、そろそろ帰るんなら、送っていくけどどうする?」
「ああ、頼む。こうも暗いんじゃな。月明かりしかないってのは……影時間の厄介なところだ」
荒垣がそう呟く。
そうなんだよな。影時間は機械だったり電気だったりが使えない以上、この部屋は暗い。
明かりと言えば、荒垣が言ってる通り、精々が窓から入ってきている月明かり程度だ。
そんな状況で部屋の中にいるのだから、当然暗い。
俺の炎で明かりを付けてもいいんだが。
そう言えば、桐条達の方はどうなってるんだろうな。
向こうは普通に影時間の中でも機械を使ってるって話を荒垣から聞いた事がある。
ただ、その理由については分からないらしい。
……それが、本当に分からないのか、それとも知っているけど俺に教えられないのか。
そのどちらかは分からないが、ともあれ荒垣がそう言うのであれば信じておいた方がいいだろう。
影時間の中でも機械を使えるというのは多少気になるが、そこまで困ってる訳じゃないしな。
向こうは向こうで、魔法……特に転移魔法のような、この世界にはない俺の存在を知れば、心底羨ましく思うだろうけど。
荒垣がその辺りの情報を向こうに流していないのは、俺にとっても幸運な事だと言えるだろう。
「分かった。場所は?」
「ポートアイランド駅でいい」
不良の溜まり場に行こうと……いや、戻ろうというのだろう。
向こうが今の荒垣にとっては戻るべき場所といったところか。
……この寒いのに。
ああ、でも3月になったからか、少しずつではあるが暖かくなってきてるな。
俺がこのペルソナ世界に来た当初に比べれば、大分すごしやすくなっている筈だ。
取りあえず、風邪を引かないで……タルタロスの攻略に影響がなければ、荒垣が普段どんな風に暮らしていても俺は問題ない。
「分かった。ゆかりはどうする?」
「え? うーん、そうね。私も特にやる事はないし、寮に戻るわ」
そう告げるゆかりだったが、実際には何かやる事があっても寮で休みたいというのが正直なところだろう。
精も根も尽き果てた状態なのだから。
「なら、戻るか。……行くぞ」
そう告げ、影のゲートを生み出し、そこに身体を沈めていく。
俺とゆかり、荒垣の姿はそのまま影を通し、次の瞬間にはポートアイランド駅前に姿を現す。
もっとも、まだ影
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