749部分:第六十話 楽進、辛い料理を作るのことその九
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第六十話 楽進、辛い料理を作るのことその九
「昼食を」
「そやな。ほな一緒にな」
「食べるとしよう」
「他の人も呼ぶか?」
李典はこんなことも言った。
「飯は大勢で食べる方が美味しいしな」
「そうだな。それではな」
「とりあえず呼べるだけ呼ぶで」
「そうするとしよう」
こう話してだった。楽進が料理にかかり李典が人を呼ぶ。そうして集められたのは。
「えっ、楽進の料理?」
「っていうとどんなのだ?」
「どんな料理なんだ?」
「中華料理だよな、やっぱり」
こう言ってだ。寄ってきたのは。
「何かおもろい顔触れやな」
「あっ、そうか?」
「別にそうではないと思うが」
「そうだ。たまたまだ」
「そう思いますが」
ガルフォードに王虎、それに秦兄弟だった。それにだ。
「あんたもやねんな」
「うむ、おなごの料理とはよいものよ」
狂死郎も来ていたのだった。相変わらず派手である。
「いや、有り難たや」
「五人やな。ほな早速食べるか」
「それでどんな料理なんだ?」
ガルフォードがそれを尋ねた。
「楽進が作るんだよな」
「ああ、その通りじゃ」
「じゃああれだよな」
ガルフォードは彼女が作ると聞いてだ。すぐにこう述べた。
「辛いんだよな」
「あれか。麻婆豆腐か」
「私の好物です」
秦兄弟はそれぞれこう言った。
「俺もよく作るな」
「あれはいいものです」
「ふむ、豆腐は身体にもいい」
王虎は豆腐について述べた。
「では有り難く頂くとしよう」
「そういうこっちゃ。ほな皆で食べるか」
「あいや、待たれよ」
ここで狂死郎が一行を止めてきた。
「楽進殿の料理ならば」
「どないせいっちゅうねん、一体」
「これだけで食するのはいささか勿体無い」
こう言うのであった。
「より多くの者にだ。味わってもらうべきだ」
「そやな。言われてみればそうやな」
李典も狂死郎のその言葉に納得して頷いた。
「大勢で食う方が美味いしな」
「そうであろう。ではより多くの者を呼ぶとしよう」
「ほな。もっと呼ぶか」
こうして呼ばれたのはだ。フランコやホンフゥといった面々だった。他には夏侯姉妹もいる。
「ううむ、この顔触れで食うのも」
「面白いな」
姉妹は集まっている面々を見ながら微笑んでいる。
「しかし。狂死郎は名前に反して」
「いつも気配りをしてくれて有り難いな」
「いや、これこそ日本男子の心遣い」
それだとだ。狂死郎は見得を切りながら述べた。
「わしとてその端くれよ」
「ふむ。傾きだったな」
夏侯淵がそれだと述べた。
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