第六章 Perfect Breaker
復活の狂獣
[3/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
令呪だ。
いくら魔力量があろうとも、令呪一種につきサーヴァント一騎だ。
セルトマンはどのようにして二種の令呪を集めたのか。
しかも、魔力量があればとは簡単に言うが、サーヴァント一騎維持するのにも、膨大な魔力が必要となるのだ。
一騎程度ならば大聖杯からのバックアップで何とかなろうが、それが二騎。しかも、それを同時に戦闘に出してはマスターの枯渇は目に見えている。
無論、セルトマンに枯渇して死ぬなどということはないだろう。
さらに言うならば、セルトマンが得ているサーヴァントが「一騎である保障」はない。
「退くぞ・・・・」
「なに?」
「こうなった以上、俺たちが大聖杯に手を出す意味はない!!というか不可能だ!!こんな状況で、こいつら相手に手出しなんかできんだろ!?」
「―――――・・・・・・くっ!!!」
蒔風の言葉に、クラウドが反論しようとして口を開き、言葉を選んで、しかし何も出てこなかった。
この状況で、今できることなどたかが知れている。
「行くぞ!!」
立ち上がり、来た道を戻ろうとする。
それを笑って追うセフィロス。
その後から、セルトマンがゆっくりとビルから出てきた。
「なるほど。確かに今はその手しかない――――いや、こうなった以上、有効的な手だ。しかし」
言葉をとぎらせ、セルトマンが掌をかざす。
すると、その真下の地面に魔法陣が出現した。
そして、セルトマンが呟いた。
「バーサーカー」
それだけだ。
それだけで、魔法陣は煌々と光りはじめたではないか。
そして、その呼ばれたクラスにふさわしい者が、魔法陣上に召喚された。
「GA・・・・・」
「追え。できれば倒しても構わない。まあ、できるなら」
「GAAAA・・・・・」
言葉は発さない。
その理性、思考の全てを狂化させたバーサーカーには意思疎通の方法を持たない。
しかし、こればっかりはそうとは言い難い。
なぜなら、もともとこいつは言葉を発さないからだ。
「暴れまわれ、フォーティーン」
「GAGAGAGAGAGAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」
咆哮。
その膨大な音が、塊となって蒔風達の後頭部を軽く小突いた。
振り返り、二人が驚愕の表情を浮かべる。
「フォーティーンだと!?」
かつて戦ったクラウドは、その巨体を再び目の当たりにしたことに対するもの。
「そんなことはありえない・・・・!!」
そして資料上のみで知る蒔風は、絶対にありえないものを見る目でそれを見ていた。
「あいつは英霊でも
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ