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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
復活の狂獣
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令呪だ。
いくら魔力量があろうとも、令呪一種につきサーヴァント一騎だ。

セルトマンはどのようにして二種の令呪を集めたのか。


しかも、魔力量があればとは簡単に言うが、サーヴァント一騎維持するのにも、膨大な魔力が必要となるのだ。
一騎程度ならば大聖杯からのバックアップで何とかなろうが、それが二騎。しかも、それを同時に戦闘に出してはマスターの枯渇は目に見えている。

無論、セルトマンに枯渇して死ぬなどということはないだろう。
さらに言うならば、セルトマンが得ているサーヴァントが「一騎である保障」はない。



「退くぞ・・・・」

「なに?」

「こうなった以上、俺たちが大聖杯に手を出す意味はない!!というか不可能だ!!こんな状況で、こいつら相手に手出しなんかできんだろ!?」

「―――――・・・・・・くっ!!!」


蒔風の言葉に、クラウドが反論しようとして口を開き、言葉を選んで、しかし何も出てこなかった。
この状況で、今できることなどたかが知れている。


「行くぞ!!」

立ち上がり、来た道を戻ろうとする。
それを笑って追うセフィロス。


その後から、セルトマンがゆっくりとビルから出てきた。


「なるほど。確かに今はその手しかない――――いや、こうなった以上、有効的な手だ。しかし」

言葉をとぎらせ、セルトマンが掌をかざす。
すると、その真下の地面に魔法陣が出現した。


そして、セルトマンが呟いた。


「バーサーカー」

それだけだ。
それだけで、魔法陣は煌々と光りはじめたではないか。

そして、その呼ばれたクラスにふさわしい者が、魔法陣上に召喚された。


「GA・・・・・」

「追え。できれば倒しても構わない。まあ、できるなら」

「GAAAA・・・・・」


言葉は発さない。
その理性、思考の全てを狂化させたバーサーカーには意思疎通の方法を持たない。


しかし、こればっかりはそうとは言い難い。
なぜなら、もともとこいつは言葉を発さないからだ。


「暴れまわれ、フォーティーン」

「GAGAGAGAGAGAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」


咆哮。
その膨大な音が、塊となって蒔風達の後頭部を軽く小突いた。

振り返り、二人が驚愕の表情を浮かべる。


「フォーティーンだと!?」

かつて戦ったクラウドは、その巨体を再び目の当たりにしたことに対するもの。


「そんなことはありえない・・・・!!」

そして資料上のみで知る蒔風は、絶対にありえないものを見る目でそれを見ていた。



「あいつは英霊でも
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