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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
聖杯戦争
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EARTH」中心に数キロ以内の住民の避難をしないとダメだよ」

「じゃあ・・・・あ、だめか」

「うん。セルトマン達がそれを見過ごすはずないし」

「同時に人質もとってるわけね・・・・・」


十数年前の冬木の大災害。
あれも聖杯を破壊したことによる高濃度の魔力漏れが原因だった。

それによって焼失した地域は数十キロ。
それだけの人間を、セルトマンの妨害を防ぎ避難させることは事実上不可能なのだ。


「だから、あれは解体するしか手がないの」

「じゃあ、とりあえず突入とかは?」

「高魔力の中ですよ?しかも、今は相手の陣地です」

「流石に自殺行為、かぁ・・・・・」

顎に手を突き、どうしたものかとうなだれる翼刀。

結局のところ、受け身に回るしかないのだ。
飛び出してきたセルトマン達を、こちらで迎撃するしかない。



「お〜い、ここにいたのか」

と、そこに蒔風が扉を開けてやってきた。

なのはが駆け寄り、傷は大丈夫かと心配していく。
その頭を撫で、蒔風が大丈夫だと笑って返す。


「方針が決まった。来てくれ」

短くそれだけを言う。
どうやら、こちらから仕掛けるつもりらしい。




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「とりあえず、これ以上の時間は与えられない」

一回の食堂会議場で、蒔風が結論から述べた。


「打って出る。あの大聖杯を、破壊するぞ」

そう言う蒔風だが、大聖杯の説明を昨晩受けた者ならわかっている。
そこから漏れた高魔力を、一体どうすると言うのか。


「それに関しては、俺と管理者がどうにかする」

「順を追って説明しよう。まず俺とクラウドが、地脈を直接刺激して位置をずらす」


ショウの後から蒔風が続いて説明を始めた。


作戦はこうだ。


蒔風とクラウドの二人掛かりで、まずは地脈そのものをずらす。
そうすることで地脈の基点をずらし、大聖杯への魔力供給を断つのだ。

最悪、この地の地脈を殺すことにもつながる危険な作戦だ。

だがその調節はアリスが行うことによって、どうにか持たすそうだ。

そして、漏れた魔力はショウが喰らう。
理論上では、世界をも喰らったショウからすれば微量な魔力だ。


とはいえ、範囲が広すぎる。

故に、破壊すべきは一点。
全てを一気に破壊するのではなく、穴を穿ち、そこから魔力を流しだすのだ。

後はショウがどうにでもすると言い張った。


それぞれの行為が危険な賭けであるが、これ以外の方法があるわけでもない。


さらに言うな
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