第六章 Perfect Breaker
加速する謎
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「捕まえた!?いつの間に!?」
「舜が呑気に寝ている間にだよ・・・・」
太陽も昇り、夜の明けた「EARTH」
朝起きて、食堂内で理樹からの報告を聞いた蒔風の眠気は、一発で3割ほど吹き飛んだ。
まだ七割は眠気の微睡だ。
飯食ってんだから起きろよ。
「ぅうん・・・・っと、侵入者がいたのは聞いてたけど」
「まあ舜も大変だったし・・・・それに結果オーライだったし」
「?」
最後の言葉を、少し赤くなりながら小声で言う理樹。
食堂内で朝食兼会議を開いていたショウと蒔風に、その情報はまさしく寝耳に水だった。
あのセルトマン一味に、ついに一撃を入れることができたのだ。
「よく初見の相手に勝てたな」
「まあ・・・・相手も油断していたみたいだし」
昨日の推移(屋上のことは除く)を、噛み砕いて説明し終え、全員が一呼吸してから理樹の言葉を聞く。
「注意してほしいのはまず、今回捕まえたコールは「速度の完全」を得た男ってこと」
「早いのか?」
「それはもう。クロックアップ以上」
本当に油断してなければ、発見さえ困難だっただろう相手だ。
その性格ゆえに、痛い目を見ている男は今、この建物の一室に閉じ込められている。
「コールは僕のバリアで完全に閉じこめているし、バリアに触れれば僕に伝わる」
「突破される可能性は?」
「ない・・・とは言い難いけど」
それでも、一晩あって脱出していないことは確認済みだ。
ならば、その可能性はかなり低いと判断される。
ともあれ、その部屋に向かおうと食事を終える三人。
食器を片づける理樹だが、彼の食器はバリアで作ったものだ。
食べ終わるとともに消滅させ、流すべきものは小さな球体バリアでまとめてゴミ箱にポイである。
「お前楽だよなぁ、それ」
「むぅ・・・・」
「ショウ・・・魔導八天見て何考えてるの?」
「・・・無理か」
「「だろうな/ね」」
三人はコールの閉じこめられた部屋へと向かう。
ガチャリと扉を開けると、その中には一つの箱が。そこに、コールは閉じこめられていた。
「やあ。一晩中いろいろしていたみたいだけど、やっぱり無理だったみたいだね」
コール程の速度があれば、一気にかなりの攻撃を加えることも可能だ。
だがそうして壁を疲弊させていくには、理樹のバリアは堅すぎる。
よしんばそれで少し傷が入っても、そこからそれを広げようにも再生するのだから。
「俺は何も言わないぞ・・・・」
「うわ・・・そうとう老けた面してんな」
「疲れ切ったんだと思うよ?一晩中動いて、しかもその時間は多分、僕らの一
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