第六章 Perfect Breaker
加速する謎
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、雪のように積もっていく。
その肉体は次第に骨格の形をとって行き、眼球は転がり落ちて砂になった。
だが、速度の完全は消えていないのか、変化は止まらない。
ドシャリと倒れた身体は煙を上げ、凄まじい勢いで腐り始めた。
匂いが一瞬、彼らの鼻を刺激するが、ほんの一瞬でそれは終わる。
肉の腐敗は終わり、どろどろと溶けて塵となって崩れていく。
骨はバキン!と即座に乾燥してひび割れ、砕け、粉となって消えた。
そして外からの風がそれを運び、完全にこの世から消滅させていった。
「・・・・・・」
「な・・・・・」
「ッ・・・・ぼ、暴走?」
理樹が確認する様に、コールの身体のあった場所を見つめながらつぶやく。
二人から帰ってきたのは、無言の肯定。
「おい蒔風・・・・・お前、これどう解釈する?」
「どうってお前・・・・理樹が言ってたろ。暴走だって・・・・」
「得られた情報は、何もなし・・・か」
目の前の劇的な状況の変化に、言葉がなかなか出てこない三人。
だが最後の言葉に、蒔風が首を横に振った。
「一つだけわかったことがある」
「なに?」
肩を貸してくれる理樹が聞く。
苦しそうに咳を一つして、蒔風が応えた。
「出力量はともかくとして・・・・あいつらのエネルギーには底がない、てことだ」
絶望的な情報。
肉体の限界はあれど、一回に吐き出せる力に限界はあれど
その力の行使に、終わりはないのだ。
だが、彼等も倒せることが分かった。
状況も、情報も絶望的な中、それだけが希望の光だった。
to be continued
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