第六章 Perfect Breaker
魔術師の起動
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「全員苦戦してますね・・・・・」
「どうして・・・・翼人ってすごく優位に進められるんじゃないの?」
戦っている皆の姿を見て、アリスが顎に手を当てて考える。
その呟きに、唯子が思った質問をそのまましていた。
「翼人って、メチャクチャに強いんだと思ってましたけど・・・」
「ああ、別段そう言うわけじゃないんですよ」
唯子の中での「翼人」のイメージは、ほぼ赤銅で決まってしまっている。
圧倒的なスペックと力で、他をぶっちぎる強さだと。
もちろん、蒔風などから話は聞いていたのでそうではないと知っていても、イメージという物は簡単にぬぐえない。
「翼人の強さは、もちろん基本的なスペックや各人の持つ能力も強力なんですが・・・・何と言っても理解です」
「なんでしたっけ?相手の力がわかって、攻略法を練る、ってやつでしたっけ?」
「そうです。数年前、舜が「EARTH」メンバーを次々に倒して行けたのも、それが大きな要因の一つでした」
相手の力がどういうもので、その対処法やその人物の弱点などがわかる。
それが出来れば、戦いのみならず、様々なことにおいてほぼ無敵に近い。
翼人の戦闘が一回目に敗北を喫しても、二回目以降には同等か、もしくはそれ以上に戦えるのはそう言うことだ。
無論、基本的なスペックや、予測しきれない事態などはあるのでそれも絶対ではないが、それでも驚異的な力である。
様々な仲間の力を借りれるのも、多種多様な衝撃波やバリアも、圧倒的攻撃力も、全てその攻略法を実行するための物であり、翼人の真の力ではない。
故に世界構築等を理解した赤銅はあれほどまでに強敵だったし、暴走したモンスターとなった後は皆で容易に攻められたのだ。
「ですが、今回の敵はあまりに力も思考も、目的の先も読めません。従者らしき四人の力は暴露してくれていますが、あのセルトマンの力は一切の未知数です」
「ってことは・・・あれに勝ててもヤバい?」
「ええ・・・・非常に」
ドォンッッッ!!!
「グォオっ!!」
「ぬっ・・・・ッ!?」
「くらえやぁ!!」
ズガァゥッッ!!!
爆発が巻き起こり、クラウドとショウがガードしながら地面を滑って後退する。
その二人を追って跳躍したオフィナが、両手を組んでハンマーのように振り下ろしてくる。
半径十五メートルが陥没し、ショウとクラウドの身体が瓦礫と共に吹き飛んだ。
「ぐ、開翼!!」
宙を錐揉みで回転しながらも視線を回し、体幹を取り戻してクラウドが空中で制止する。
間一髪、そこにオフィナの砲撃がぶち込まれ、クラウドがとっさにバスターソードを振り上げ
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