第六章 Perfect Breaker
状況不利の戦場
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を突破するわけではない。
つまり、単純な硬さ合戦。
しかし圧倒的に優位なはずのこの勝負において、開始わずか二分で
「ダァッ!!」
ドンッ、ベキィッッ!!
「ぐ、ゥっ!?」
直枝理樹が、押され始めている。
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「みんなで一緒に行った方が・・・・」
「相手の力が未知数なんだ。下手に戦力を出して一斉に潰されたらマズイ」
皆を「EARTH」ビルにもどし、待機命令を下すショウ。
アリスや翼刀をはじめ、皆が準備済ませて戦闘に参加しようとするのを、ショウが説得して止めていた。
「相手の力が全くわからないんだ。翼人であっても、初見はキツイ」
「・・・・みんながそれを解くまで一応待つのですか?」
「そうなる。非常に悔しいがな」
そう言われては反論もできない。
相手は不意を突いたとはいえ理樹に手傷を負わせた男の一団だ。しかも、その力は全くの不明ときた。
いままで「EARTH」の敵は、それなりにその力がわかっている相手だった。それがわからず、前情報も何もない以上、全員で飛び出すという愚は起こさない。
蒔風が飛び出した今、それを諌めるのはショウの役目だ。
どうにかして全員をビルに押し込み、そのまま外に背を向けた状態で一息つく。
「わかってくれた?」
「しょうがない・・・ですね」
「じゃあわかったら一気にぶっとばしてやる!!」
「よっしゃ、その息・・・・」
だ。と続くはずだった。
しかしてそのショウの言葉は、想った通りに続かなかった。
まず、自分を見る翼刀の視線が上へとずれて驚愕に変わったのを見た。
次にショウを、背後に現れた人影が覆う。
言葉を切らせ、瞬時に振り返って拳を突き出すショウ。
そこにいたのは、フロニャルドでヴィヴィオ達を攻撃した大男。
異常なほどに隆起した腕の筋肉は、すでに成人男性三人分の大きさになっている。
成人男性の腕三人分ではない。
成人男性が三人しがみついているのではないかというほどの、巨腕となっているのだ。
外見は完全に化け物のそれである。
身体に対してアンバランスなそれを振り上げ、そのまま重力と筋力に任せて叩き落とす大男。
ショウはそれを、直感を信じて拳で受ける。
二人の拳が、正面からぶつかるその瞬間、地面が一瞬にしてひっくり返った。
暴風と言うには生易しい、まさに爆風が巻き起こる。
二人の周囲の地面が浮き上がり、ビルの正面のガラスが五階まで粉々に砕け、30階
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